二季の塔と妙音講・地霊信仰とのつながり2008/12/03 23:34

 兵藤先生の佛大国文学会の講演で、地神(心)経というのが出てきた。
 非常に興味があるので、家に帰ったら早速調べてみた。
 地神というのは、盲神(目が見えない神)で、その神意が盲人(座頭)に乗り移るとある。
 その憑依を語るのが、「地神経座頭」であり、近世大和では、祭文等と同様に芸能化している。
 この流派を伝える盲僧は、明治時代まで生き残っており、盲人の芸能史を考える上で、要な要素となる。
 兵藤先生は、二季の塔だとか、妙音講等を挙げられており、平家語りとの関連について考察されている。
 特に地神(霊)にちなむ物語の語り手としての盲人の役割は、たしかに盲人の優れた感性によるものが大きいが、中世以降の地神(霊)信仰の中で、特別な位置を与えられ、芸能として残ってきたのだと思う。

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