私が以前、このブログに掲載した記事「黄金の鳳凰」の写真にあまりにも類似2009/06/05 22:11

 梅雨の前触れらしい、どんよりと曇った今日、帰り途中にBOOK1stの雑誌売場で立ち読みする。

 そこで目に映ったのが、『別冊太陽 平等院王朝の美』(監修 平等院住職神居文彰,2009,平凡社)という本で値段は、1900円(税別)。

 実に美しいカラー表紙なんだが、「平等院にある絵でこんなのあったかしら。」というので気になって手に取ってみた。

 佛教大学通信教育でもお世話になった神居先生が、監修されている本で、今回は、新たに50年ぶりに精細な調査が行われた「仏後壁」の壁画調査が中心となっている。

 3年前に神居先生のご案内で鳳凰堂に見学を見学した時、「阿弥陀如来の後ろのこの壁は、仏後壁といいます。仏後壁にも壁画らしきものがあることが判ったので、調査中でして、今は、みることが出来なくなっています。これからの調査で何が見つかるのか非常に楽しみですね。」ということをおっしゃられたのを記憶している。

 これより2年前の04年頃にも平等院を訪れているが、その時は、この仏後壁のある背後の部分も自由にみることが出来たことを記憶している。

 その時、薄汚れた壁面に何か絵画らしきものが描かれているのを発見して、果たしてなんなんだろうと思った。

 今回の調査で、極彩色の阿弥陀浄土図が描かれていることが判った。ちょうど、当麻曼荼羅の上の極楽浄土の部分の図柄が似通っており、極楽浄土の伽藍や如来や菩薩の姿、あるいは、天上には、飛天等の姿も描かれている。

 この飛天もこの本で初めてみる姿であるが、これよりも以前の法隆寺壁画との違い等、色々と、比較して面白い発見がありそうだ。
 
 いずれにしても平安朝の絵画史に新たな1頁が書き加えられたわけであり、以前から復元されている九品来迎図と共に貴重な浄土教絵画の宝物が発見されたと言えそうだ。

 それは、ともかく、この本をめくっていてギョッとしたのが、97頁の鳳凰堂の屋根の写真であり、これが、私が以前、このブログに掲載した記事「黄金の鳳凰」の写真にあまりにも類似している。

 最初は、「僕の写真が載っているのかな。」と思ったほどであるが、よく見ると背景に夕陽がバックになっている点等が私の写真と異なっているが、逆光、シルエット背景に浮かび上がる黄金の鳳凰の姿は私の構図、アイデアにそっくりだ。
http://fry.asablo.jp/blog/2009/01/11/4052844

 実は、このことが確かめたくて2千円近い値段を支払って、この本を購入した理由だったりして.....

 神居先生の構図と自分の構図が似ているので、少し自信を持ちました。ちなみにこの本が出る前にこの「黄金の鳳凰」の記事を掲載しているので、私が、この本をみて真似したことではないことは明らかである。

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