佛教大学宗教文化ミュージアムのWEB2009/11/22 09:21

先日も安藤佳香先生の貴重な講演を拝聴する機会を得たが、現在、シルクロードの「ポンペイ」と呼ばれるニヤ遺跡等の発掘・調査成果をまとめたデータアーカイブが佛教大学宗教文化ミュージアムのWEBで公開されている。

http://www.bukkyo-u.ac.jp/niya/index.html

以前、2度に亘り、実際に調査された先生からニヤ遺跡等の調査報告書等をお送り頂いた。その内容は、実に素晴らしいものであったが、その一部をここでもみることが出来る。

ダンダンウィリクやタマゴウ遺跡については、これからも調査を続ければ、仏教美術史を書き換えるような文物が発見されるだろう。

これまでも法隆寺や東寺等の壁画と共通する様な作品が発掘されており、7~9世紀の我が国の仏教美術の見方を変えてしまうのではないかと思われる。

今後、どんどん調査を続けて欲しいが、国際情勢や資金面等、多くの難関がある。小島先生が私財を投げ打って資金を投入された経緯があるが、もっと幅広い支援が必要になってくるのではと思っている。

延べ歩行距離3270㎞2009/11/22 15:32

 日本縦断歩行、愛媛に到着して大分に移動中。

 ようやく四国路が完了した。四国は案外時間がかかったと思う。早く九州まで到達したい。

 全部終わるのは、来年の春頃か。延べ歩行距離3270㎞。

 月1回診察を受けている無呼吸の医者に測定してもらうと少し体重が減ったと言われた。

 週1で、ボロ家に行くとき、鈴蘭台から親和女子大を更に越えていく急登を10分位で歩くようにしているのが効いているのか。

 ここに住むようになったら、大変な運動量になるだろうが、痛風等になれば、全く身動きがとれなくなってしまう。

 恐ろしい。

 ところで、毎朝、西友で購入している1袋168円の信州蕎麦(乾麺)を食べているが、これは、腹が膨らむ割りには、肥らないので重宝している。

 毎朝ダシをつくって、蕎麦を茹でて、食べるまでに延べ時間で20分位かかってしまうのがたまに傷。

 ざるそばというか、ダシが暖かいんで、独特の蕎麦である。
 水冷で蕎麦はヒンヤリしているが、ダシとの温度差が微妙な風合いで、冬等はそれなりに良い。 

 朝食は、これ以外には何も食べない。
 薬を飲むのにウーロン茶(これも自分で煎じている奴)を飲むだけ。

 ルチンが効いているのかどうかは判らない。蕎麦湯も毎日飲んでいるが、独特の少し、薬っぽい舌触りがある。

300Bでは、ブラームスのソナタは確かに説得力があって聞こえるが、フランス近代とかバッハ等は、どうだろうか2009/11/22 22:11

 今日は、ちょうど10年前に組み立てた300B真空管アンプに灯を入れてみた。20世紀の最後の年に作られたアンプである。

 エレキットのTU-300B(初期バージョン)で、組み立てには、基盤を使用する。価格は、5万円位だったと思う。

 基盤に直接、真空管のソケットを半田付けしているキットなので、どうしても真空管の熱の影響を受けてしまう。

 熱で膨張と収縮を繰りかえして樹脂の部分が劣化し、基盤に張り付いている銅メッキ部分が剥がれてしまうのである。

 だから、耐久性の面で問題があると思ったが、なんとか持ち堪えている。

 ただし、1回修理とNON-NFBに改造をしている。
 NON-NFBにすると高域特性が落ちるが、より300Bらしい音が聴ける。基盤からNFB回路用の抵抗を抜き取るだけである。

 修理は、300Bのバイアスコンデンサがどうゆう訳か電圧に耐えきれず破裂し、高電圧タイプに交換。

 もともとの基盤の部品は、ニチコンの耐電圧ギリギリのものだったので、これでは、何か一時的に高電圧がかかった場合に破裂する可能性もあると思った。

 その後は、無事に動いていてくれて、修理はしていないが、コンデンサ破裂事故の影響か、中国製の300B(もともとキットについていたもの)の片方の調子が悪くなったので、ソブテック製に交換。ペアでたしか1万5千円位。今では、こんな値段で300Bは買えない。

 この修理は、8年位前だから、その後は、ずっと無難で来ていることになる。電圧増幅管のソケットの接触が悪い位のもの。

 電子製品で10年位たつと、電解コンデンサーの性能が落ちてくるので交換が必要になってくるが、最近、大阪日本橋のパーツショップでも真空管アンプ用の高電圧タイプのコンデンサが殆ど販売されていないので保守が困難になった。

 300Bは、2A3と一緒の直熱管(3極管)と呼ばれるもっとも原始的なタイプで、戦前に開発された。4本足ソケット。この足をソケットに差し間違えると大切な真空管がおしゃかになる。

 直熱管の音は、GT管やMT管等の近代真空管に比べて、素直で素朴であると言える。

 僕たちの世代は、子供時代は、真空管時代でGT管、MT管全盛期で、カラーTVでさえ真空管で動いていた時代。

 だから、GT管、MT管の方がいわゆる「真空管の音色」でレトロ感があるが、直熱管・ST管の音は、最近の製造技術・回路技術(特に直流点火・IC等を利用した定電圧回路)のおかげで、こちらの方が何か、新しく聞こえる。

 2A3も、こちらは、回路設計からシャーシー加工まで完全自作のものを組み立てた。ちなみにこの300Bも2A3もシングル回路。これ以外に高級品・大出力タイプで、プッシュプルという電力増幅管をステレオで4本使用したタイプもある。

 2A3も300Bも開発年代は近く、どちらも直熱管であるが、そのスタイル、音色から、2A3は、「球女王」、300Bは、「球王」と呼ばれている。

 2A3は、この写真の300Bよりもスラリとしたタイプである。同じ楓マークのソブテック(ロシア製)を使用しているが、繊細(分解能が良い)、レンジ感が広く、ややハイ(高音)のバランスが高く、ハイファイな音がする。

 一方、300Bは同じソブテックでも、高音の繊細さやレンジ感はないが、重心が下の方にあるグラマラスかつゴージャスな音が特徴。300Bは昔からトーキー映画のアンプに映画館等で使用されていたが、たしかに映画や映画音楽、ジャズ等に向いた感じだと思う。

 ジャズは絶対300Bだと思う。

 私の場合、最近、部屋が狭くなって、やむなくデノン製の小型SPを使用しているので、トーンコントロールでバランスを補正しないとクラシック音楽等はまともに聴けないので、デノンのプリメインアンプからプリアウトの出力を300Bアンプにつないで聴いている。

 やはりLPレコードを聴きたいもので、DL103RというDENON製カートリッジなので、自作の昇圧トランスを通して、デノンのプリメインのフォノイコライザーで増幅されてライン出力させている。

 さすが、総て同一メーカー、デノンのカートリッジ、プリアンプ、SPシステムなので、バランスが採りやすく落ち着いた再生音である。

 その中で、300B管球パワーアンプが縁の下の力持ちで音楽を支えている。今日は、LPレコードは、3枚位聴いた。雨の日なので、江藤俊哉さんのヴァイオリンによるブラームスのヴァイオリンソナタ1番等を最初に聴いた。

 やはり、ヴァイオリンの再生音は、LPレコードに限る。1979年の録音だが、エルマンを彷彿とさせるガルネリウス・デルジェスの音が部屋一杯に広がる。

 300Bでは、ブラームスのソナタは確かに説得力があって聞こえるが、フランス近代とかバッハ等は、どうだろうか。少し、疑問に残った。

 その後、フルトヴェングラーのブライトクランク(疑似ステレオ)のベートーヴェンのシンフォニーやリストの交響詩レ・プレリュードを聴く。

 フルトヴェングラーの命日が近づいている。
 実に雄大、深遠な音場が広がる。ステレオよりもずっとステレオらしい。

 その後、音源をCDに切り換えて色々と聞いた。エルネスト・アンセルメによるサンサーンスとフランクの交響曲。ノリントン指揮のモツレクやアベ・ベルム・コルプス、葬送行進曲、ムラビンスキー レニングラード交響楽団のショスターコビッチの交響曲第4番や第6番(戦後直ぐのモノラルでメロディア盤)を聴く。

 CDの場合は、LPに比べてやはり、音の広がりが今ひとつ。案外にノリントンの演奏が300Bでは、メリハリ良く再生されていた。

 このアンプを今後も大事に使用していこうと思っている。

面白いけれど、従来の人文学的な取り組み方に軍配が上がる様な気がしてならない2009/11/22 23:06

 アマテラスの岩戸隠れの伝承が古事記や日本神話にも記述されているが、11/21土曜日に放送された世界不思議発見で、247年の日没時の日食、248年に日出時の日食が関連しており、更にこれは、卑弥呼の没年、台与の即位年に結びついているという。

 日本神話に描かれている時代が西暦年代でどの年代に当て嵌まるかという点で、紀元1世紀から3世紀の間では、158年の7月13日と、247年3月24日及び248年の9月5日しかなかったという。(日本列島)

 下記はNASAのデータベースの検索出力結果。

http://eclipse.gsfc.nasa.gov/SEatlas/SEatlas1/SEatlas0241.GIF

 従って世界不思議発見も、安本美典氏も同様説である。
(懐かしいお名前!、僕の修論でも先生の学説・源氏物語の計量学的測定法を一部引用させていただいている。)

 ただし、神話学の立場からみれば、別に日食年代に拘らなくても、環太平洋一帯の文化圏の中で、日食神話が存在するので、必ずしも、この2回の日食と卑弥呼の関連がなくても、日本神話の中に天の岩戸伝承が成立出来る余地は十分にあると思う。

 卑弥呼の没年と台与の即位年との関連についても、本当に関連しているのか、正確な年代考証等を踏まえて十分に検証していかないとこじつけ説となる可能性もある。

 更に不思議発見は、これらの事実を持って、巻向遺跡や箸墓の考古年代測定と関連づけて、邪馬台国=ヤマト説を出しているが、これも、実際には、直接・決定的な根拠はない。

 現在の考古学の年代測定、年輪測定等はかなり正確なデータは出るが、1~2年の誤差は出るからである。更に使用木材の伐採年と遺跡の年代とも誤差がある。

 「科学的」という名の元に仕立て上げられた1つの仮説に過ぎない。

 面白いけれど、従来の人文学的な取り組み方に軍配が上がる様な気がしてならない。