飼料米、輸入とうもろこしよりも割高2016/02/23 08:02

飼料の業界紙で記事を書く仕事。
在宅で記事を書いている。
今朝も既に記事を14頁作成して本社に送信。

今、気になっているのは、輸入飼料が高いので、飼料用稲とか国産に切り替えなければやって行けないという考え方。

これは嘘である。1~3月期の輸入とうもろこし(飼料のメインの原料)は、前年比で9割程度まで下げている。配合飼料の価格も昨年末の段階で前年並み。年明け以降の価格は前年よりも下げて来ている。更にこれから春先にかけて下げてくる見通しとなっている。

輸入飼料が高価だから自給飼料を使おうということになっているが、実は、日本の農業で競争力がないのは、原材料費ではなくて、物流とか保管とか人件費なので、自給飼料をつかうとこれらの費用がかかってくるので割高になるのです。輸入飼料は、港湾に荷揚げされて、そのままベルトコンベアーで配合飼料工場に直送されて、そのまま加工されるので、遙かにコストは低減できる。

輸入とうもろこしの価格が割高というが、実際には、記録的な生産力を背景に国際市況は下落基調に推移している。中国でも増産に成功した為にメインのバイヤーである中国がアメリカからとうもろこしはほとんど輸入していない。更に、南米産が豊作なので、北米と南米産を合計すると供給は潤沢であり、当面は、価格が安定しているだろう。

飼料米は、政府の減反政策の一環として奨励されているが、実際の農家が買う価格は、マージン等を含めると現状では、輸入とうもろこしよりもトン当たり3000円も割高なんだ。

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