江戸期以来の封建的な上下関係が未だに尾を引いている2009/11/05 17:27

 新型インフルのワクチンが足りなくてパニックになっているようだ。

 既に感染に歯止めがかからない状態なので、ワクチン接種は手遅れかも知れない。
 
 もうここまで感染が拡大してしまったら、どの程度の効果があるのか疑いたくもなる。

 衆議院選挙が8月にあって、その間の一番重要な時の空白期間、その後の政権交代後の建武の新政を彷彿とさせる「口だけ、建前政権」になってからは、何事も進まない。

 年金保険庁の酷い対応に国民は、この2~3年間憤って来たが、民主党政権になってからは、厚労も農水も財務も総ての省庁が「年金保険庁化」している様な感じがある。

 どうして日本国内でのワクチン供給がASEAN等の発展途上国並みに不足して、遅れているのか。

 それは、厚生官僚・医師会・医薬産業・医療機器産業の癒着体質に根源があると思う。

 ワクチンの生産手法が鶏が1個1個タマゴを生むのに依存した驚く程、後進的な19世紀的な手法が未だに行われている。

 既に欧州やその他の国では、遺伝子レベルでの日本に比べて数十倍の生産技術が確立されているのに、我が国の医薬業界では、自分達の権益を守る為に後進性を敢えて維持してきた。

 こんなところに日本の医療の悪さ、まずさがあるのだと思う。医師や製薬会社との明治あるいは、江戸期以来の封建的な上下関係が未だに尾を引いている。

 ワクチンの量産技術を海外から導入しても設備償却が今年のシーズンでは無理なので、旧式のシステムでボチボチと生産が続けられている。(国家強制により、政府は、製薬会社等に新しいワクチン量産・開発を行われ、その費用についても、直ちに支援すべきであった。)

 医院・診療所はどこに言っても満杯。普通の風邪とか高血圧とか腹痛とかの患者が診察してもらえずに難儀している。

 馬鹿みたいなレセプトの電子化で、パソコンに不慣れな医師が、ポチクリポチクリカルテを作成する為に、診察時間が、数倍になり、待合部は座れない。(キーボードやマウスに熱中して、患者の顔や容体等殆ど観察せず、触診していない。)

 コンピュータとIT産業と医療の癒着の結果、強制的に推進されているが、その様な無駄なものよりも必要なものを優先し、無駄な診療費や薬代が削減出来る様な、競争原理の導入による医療費の縮小・診療の迅速化を推進してもらいたいものだ。