日本には残っていない物語、歌物語等の断片2010/08/22 08:55

 中国に在住している親戚情報によると、なんと11世紀後半の中国宋時代の王墓の発掘調査の結果、大量の日本の絵巻物や法華経等の日本由来の宝物が発掘されたという。

 メールで送られて来た写真をみると、たしかに源氏物語の一部が絵画化されているが、その描写は、国宝源氏物語絵巻に比べて稚拙であるが、保存状態が非常に良かったのに金泥とか絵の具の色彩がそのまま残っている。

 これ以外には仏教説話の絵巻、日本には残っていない物語、歌物語等の断片もあるようだ。

 当時は、中国との正式な国交は断絶していたが、貴族や平氏等の私的貿易がされていたので、その時に、もたらされたものとみられる。

 日本の古典の宝物は、歴史上、京の都が被った最大の戦災である応仁の乱で、絵巻物、古典籍のかなりの部分が焼失したとみられ、それ以前に中国にもたらされたものなので、調査してみると様々な発見があるだろう。

 僕は、学者ではないが、すごい発見だと思う。きっと、日本のエライ国文学者や美術史研究家が現地調査にいくことになるだろう。

 但し、現時点で、中国政府は、この発見事実報道を公式には、日本政府には、知らせていない。あの朝鮮王朝儀軌を巡る騒動の影響による政治的配慮とみられる。

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