現状の接続速度では、他のモバイル環境に比べて有意に優れているとは言えず2010/11/18 10:26

「外でもドコモでらくらくネット」DWR-PGのモニターを続けている。
http://fry.asablo.jp/blog/2010/11/15/5507536

 自宅には、無線LANはフレッツ光ネクストに接続されているので、無線LAN自体には、それ程関心はない。

 一番、試してみたかったのは、WIFI、3G接続である。

 最初は、物珍しいこともあって、3G接続もそれ程、遅く感じなかったが、やはり、インプレスウォッチビデオの番組を視聴して、息継ぎが発生した。
http://video.watch.impress.co.jp/

 また、インターネットディスクを仕事で活用しているが、これも、アップロード、ダウンロードの速度が、30KB/秒程度なので、実用上不便を感じる。

 例えば、eモバイルだと、60~90kb/秒、光フレッツネクストだとウチの環境で、180KB/秒程度であり、光接続(無線LAN経由なので、直接接続よりもかなり遅い筈)に比べて、半分以下の速度である。

 GoogleEarthのストリートビューや地図ナビソフトを立ち上げると、実用的な速度では、動かなくなる。

 ということは、単なるモバイルでUSB端子等がある機器では、仕事(WORDやEXCELLの大きなファイルをやり取りする)では、やや無理で、eモバイルの方が、実用的であるという結論に残念ながら達してしまった。

 公衆無線LANやホテル等の施設無線LANの接続速度の方が早いのは当然。

 となると、PSP等の携帯ゲーム端末等で辛うじて利用価値が出てくるかという程度。

 一方、PSP程度の端末では、非常に使いよい。これまで、屋外で、無線LAN、インターネット接続が出来なかったのが、簡単にできる様になった。一番、感心したのは、インターネットラジオをPSPで起動させてモバイル無線LAN経由で受信出来ることで、高速で移動したり、地下を走る電車の車内以外では、なんとか継続受信可能である。

 音楽データで128KB/44.1KHZの圧縮プロトコルでは、時折、息切れが発生するが、公園のベンチや喫茶店で電波状態の良いところでは、問題なく聴くことが出来る。

 世界各国のインターネットラジオ、あらゆるジャンルの音楽が聴けるのは、一つの悦楽である。

 また、(私は持っていないが)IPADのWIFI対応機種では、この無線LANルーターは、役に立つだろう。(USB端子がついていないので)

 価格だが、現状の接続速度では、他のモバイル環境に比べて有意に優れているとは言えず、パソコン等では、正直いって、あまり、利用価値はないと思う。

 ゲーム専用機であれば、それなり、使えるが、問題は価格である。ゲーム機を楽しまれるおこちゃまが、簡単に使える値段、月額3千円位までならば、商品価値があるが、恐らく、月額の費用が5000円を超えてくると思う。PSP以外でネットをしない人は別として、少し高いかなと思う。

 悪口ばかり書いてしまったが、一方で長所もないとは言えない。それは、バッテリーの持ちが素晴らしいことである。PSP等では、PSPの方のバッテリーが先に消耗してしまう。半日、屋外で使用したが、問題なく継続使用出来た。

 例えば、パソコンにeモバイルを接続してインターネットを環境を実現しても、大量の電力が消費されるので、パソコンのバッテリーの消耗が非常に速くなる。パソコンのバッテリーを長持ちさせつつ、インターネットを楽しむには、このWIFI端末は、役に立つだろう。


 また、N-TRANSFER製品が開発、販売されている。
http://video.watch.impress.co.jp/docs/stapa/20101102_403100.html

 またまた、この製品も中途半端で、LANは、有線LANの端子しかついていない。つまり、屋外での使用を前提とされていない哀しい機器である。むしろ、こちらの方にモバイルWIFI(DWR-PG)の機能(無線LAN+3G接続)をつけると、例えば、デジカメで撮影したデータやスキャナデータ、WEBカメラデータ等をクラウドサーバーにアップロード出来るので、大きな商品価値が生まれると思うのだが。

 また、N-TRANSFERとDWR-PGの接続は出来ないことはないが、クレードル経由なので、モバイル環境では、無理がある。モバイル側に有線LANの10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T (自動認識)をつけると、N-TRANSFERとの連携使用の道も見えてくるのだが、現状では、屋外では、接続出来ないのが、哀しいところ。

傑作2010/11/18 21:04

祖父の展覧会も後、5日で終わる。
一部、展示換え(新発見の作品やらも追加されている)ので、母親からもらった券で無料参観。

結構、多くの人が訪れている。新聞記事になった為か、偉く熱心に見ているひともいるので、照れくさいような妙な気分。オリーブ園を書いた作品に僕が小さい頃につくった小鳥の巣箱が描かれているのがある。(これって僕が作ったんだよって言いたかった。)


問題の祖父の戦時中の作品、それほど悪い作品ではなかった。戦前の画風から戦後の野暮ったいようないい加減な風景画への過渡期で、海の作品では、ちょうど今頃の秋の終わりの荒れた海の風情、波の立体感、薄暗い空なのに何やら透明感がある雲やら、カモメなのか、海鳥が数羽描かれている。その海鳥もゴッホのあの最後の作品の様な寂しげな描かれ方。単なる風景の写生を超えた、何やら訴えたいものがある様な不安と絶望の作品だ。荒れた海の描かれ方は、フランス風というよりも、あのラフマニノフが作曲した死の島の風景画の元になった作品(絵描きの名前を忘れてしまった)あるいは、荒れた海の雲の対比は、メンデルスゾーンのフィンガロの洞窟を思わせる様で良い。

美術家が当時、無理ヤリに入らされた軍の組織にいた時に描かれた作品というが、それよりも、もっと、戦争への絶望を1人風景画に託していた画家の姿が浮かんでくる。
上手に修復されており、良かったと思う。


その後は、六甲アイランド北口(小磯良平記念館)から島の中央部の駅(なんっていうのかな)まで歩いた。すっかり、紅葉も綺麗で、既に晩秋の風情で昨年よりも、ずっと冬の訪れが早い感じ。途中で「保護色」のネコちゃんに出くわした。このネコちゃんのブチの色が落葉色で、斑になっているので、階段に落ちている落葉と見分けがつかない程。


傑作だと思った。