原発周辺の海底汚泥の調査をすべきである2011/03/30 19:15

 今回は、高濃度海洋複合汚染の脅威について述べてみよう。

 全く持って、今回の海洋放射能汚染の調査は素人の調査であり、キチンと海洋環境学等に精通した専門家のアドヴァイスを得て、海底汚泥のサンプリング調査を行うべきである。

 発電所一帯、三陸海岸を含めて全域の汚泥調査を定期的に実施する必要がある。

 原子力安全院、東電では、海水で放射性物質が希釈されるという実に安易でいい加減な思いつきの発言を行っているが、それは、無知の極みというべきであろう。

 海中に流出した高放射能度の汚染水は、大部分海中に拡散するが、その範囲は限定されている。なぜならば、放射性物質の比重は海水よりも大きいので、海底に沈殿していくからだ。

 これらの海底の汚泥に蓄積された放射性物質は、水俣病の事例を想起してもらえば理解していただける通り、高度な複合汚染を発生させる懸念がある。

 つまり、汚泥に蓄積された放射性物質の内、半減期の長いものは、全く分解されず、微生物の体内に吸収され、エビ、カニの甲殻類、貝類、プランクトンに移行する。更に、それらを捕食した小型魚→中型魚→大型魚→鯨・イルカ等の海棲ほ乳類に蓄積されて、これらは、地球的規模で移動する為に世界の海に福島の放射性汚染が拡大する懸念がある。

 現在、発電所周辺の海域の海水中の放射能汚染の調査を行っているが、それでも、基準値の3千倍を超える濃度であるということは、海底に沈殿している可能性がある。

 今すぐ、海底の汚泥についても地域を設定してサンプリング測定調査を行う必要がある。

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