源氏物語大成2016/02/22 20:29

源氏物語評釈(玉上琢也著)は、実家から、リュックで何回も往復して輸送完了で、次は、源氏物語大成(校異編)全6冊。本当は、索引編と研究編があるのだが、もとから所有していない。索引編は、自分で、デジタルデータ化した本文を検索できるCD-ROMを制作したので必要なし。校異編も出来れば、デジタル化して、全ての系統の本文を復元出力出来ればと思っている。

京都学コース卒業論文2016/02/22 20:46

佛教大学の京都学コースの卒論は、「平安時代の庭園の思想的背景」という仮題で、研究を進めているが、「思想的背景」も削除して良いかなと思っている。造園には、あらゆることがら絡んでくるので、「平安時代の庭園について」で十分だと思う。

従来の日本史学とか文化史ではなくて、京都学とか新しいネーミングの学問領域は、学際がないので、それが面白いところだけれど、庭園だと歴史的文献や日記類に加えてフィールド調査、建築・土木関係の知識も必要。
まず、研究手法が決まっていないので、指導教官に尋ねてもあんまり役に立つ助言は受けられず、試行錯誤で研究法から開拓していかなければならない。

基本文献でまず必要なのは、庭園の平面図である。これがなかったので、研究が手探り状態。幸いにも1970年代に日本庭園史大系というシリーズが刊行されて、それに平面図が収載されていることが判った。大きな収穫である。他に、詳細な平面図を収載した庭園関係の書物は刊行されていないと思う。

これには、日記、古記録類も収載されていて便利である。

平安時代の庭園は、作庭記とか異本である山水抄等を引かれている研究が最近のトレンドとなっており、作庭記関連の研究所も何冊も出ているが、決定打という本は残念ながら存在していない。また、作庭記と山水抄の2つの伝本だけでは、信憑性の面で問題が出てくる。この2冊と或書をつかって原本を推定しようとする論文が飛田氏等によって書かれているが無理な話である。

ここには、公表できないが、実は、新出文献を発見して、今、翻刻中である。これが完成すれば、かなりの不明な点が明らかになるだろう。

私説であるが、平安時代、院政期まで、作庭記の成立年代は遡らない。せいぜいが室町期辺りである。平安時代の作庭法を引き続いた山水河原者から堂上人がその伝承を聴き取り、平安時代にまとめられた書物風に作り上げたものである可能性が高い。伝本をみても、せいぜいが、戦国から江戸時代初期の書写である。

あまり、ここでは書けないが論文では、新しい見解を示してみたいと考えている。