グランドスラムレーベルその12007/03/03 15:18

GRAND SLAM(グランドスラムレーベル)によるフルトヴェングラーのベートーヴェン交響曲第5番ハ短調「運命」、エグモント序曲、レオノーレ第2番序曲、大フーガが収録されたCD(GS-2013)を特価でワルティ梅田で購入した。

実は、このCDもPCM放送で既に聴いており、エアチェックしたものを持っているが、実物のCDの方が、高音寄りのバランスで、エアチェックしたものの方が周波数特性はフラットに仕上がっている。

「運命」は、グラモフォンの初出LP盤LPM18724からの「板起こし」である。元のLPも所有しているが、実際に、自作の管球イコライザアンプ(CR回路方式)で再生した方が、やはり音の抜けが良く立体的に聞こえる。これらの点を除けば、従来の復刻CDに比べてレコードのイメージが良く表現されており、買って損はないだろう。

当のグラモフォンからのオリジナルテープを音源として復刻CDが発売されているが、これに比べてずっと音が良く感じられるのは、CD化された時点で、オリジナルテープが劣化していた事が大きいだろう。

だから、「板起こし」を支持するファンも多いのだと思う。

但し、復刻時にエコーの添加、位相や人工的なイコライジング処理がなされており、もともとのLPとも違う。

きっと、LP再生に使用した装置は、高級なものが使用されていると見られるが、管球式とは違っていると思われて、トランジスタのザラザラした感じも加わっている。

また、ピチパチノイズも多くて気になる。私の装置でLPを再生してもこんなにノイズは入らない。(初期のLP盤でも、「板洗い」を良くして、カートリッジを厳選すれば問題はおこらない)

この点が凄く残念だと思う。エグモントの音質も似たり寄ったりで、特に中間の部分からザラツキも増えて、音質が悪くなる。レオノーレの音質が一番マシだと思う。特に絃楽器のダイナミズムが十分に表現されている。

購入価格は、一枚1200円程度だったので、まぁ値段相応と言うところか。

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