雨の日2009/04/14 23:24

Coolpixs S600で撮影。
 今日は、日中はずっと雨だった。

 庭のチューリップはこうゆう日には、花を閉じている。雨で花弁の内部がやられるのを守っているのだ。

 凄く賢いと思う。

 雨に揺れたチューリップは何やら美味しそうに見える。(かき氷とかそんな風)

 斎藤英喜先生の『読み替えられた日本神話』を読んでいる。先週の土曜日の講座で、先生が薦められた本である。

 先生の本は、文章が判りやすくて読みやすい。実際のお話される様子をみると、わりと吶々(とつとつ)とお話されるタイプだが、文章は、流れる様に書けているので、初心者にも理解しやすい。

 先生のご著書は、かなり存在するが、学研やら講談社からの執筆依頼が多いというのは、こうした文章の読みやすさもあると思う。

 内容は非常に面白い。特に「中世日本紀」という言葉は、一つのキーワードである様で、黒田先生が伊藤正義先生について話されている佛大のWEBにも存在する。
http://www.bunet.jp/world/html/16_8/467_omoide/index.html
 この伊藤正義氏の論文は、私も読んだが、正直申して難解であった。結局、平家物語や太平記の剣巻等、軍記文学に、中世日本紀の思想が深く現れている。

 また、佛大仏教芸術コースのスクーリングでは、近藤謙先生が、不動明王について話された時、あるいは、後醍醐天皇の即位式と中世日本紀略の関係等のお話にも登場した。近藤先生は、安藤先生の様に感性を優先するタイプではなくて、史料等と実存している仏像や仏教遺跡との関係について検証して、コツコツを積み上げていくタイプである。この先生の授業で平安時代の日記等、古記録の面白さを学んだ。

 今回の斎藤先生のこの本にも登場する
   日本神話→古事記           →本居宣長→平田篤胤
         →日本書記→中世日本紀
 の論の展開の中で、中世日本紀はどの様な位置を占めていくのだろうか、これから先を読んでいくのが楽しみである。


 先生の本は、全部読んでから感想を述べてみたいが、中世日本紀は、神仏習合、天皇家儀式、そして、軍記文学、仏像や仏画等の仏教芸術にも影響を与えており、日本文化史の中で、大きな要因となっていることは事実である。

 今、読んでいるところでは、福神漬けの意外なルーツ・由来と日本神話の関わり等、日本神話というものが私たちの現代の生活の中でも意外な接点を持っている等非常に面白い本だと思う。

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 昨日の晩は、赤壁の戦い(レッドクリフパート1)を見て、大分前に書いた十八史略のことを思いだしたし、最近は、歴史や神話に嵌っている。私が中学生の頃に見学した中国出土文物展の図録等も開いていたが、三国志の頃の剣や武器、甲冑等が結構、忠実に再現されているし、琴(キン)等の中国の古代楽器、あるいは、子供達に詩経が教えられている有様等も面白かった。この時代、詩経は、聖典というよりも、もっと身近な文学作品であったと思う。

 詩経については、その序文(毛詩国風)が古今和歌集の真名序の手本であり、更に、源氏物語の六条院の女楽にも詩経の影響がみられる。

 当時、音楽と詩文は密接な関係にあり、徳育の為には、重要なものであったのだと思う。

 今日は、話題が少なく雑然と書いてしまった。

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