バウショック境界面について2009/11/28 20:44

 今日は、佛大国文学会の日だったが、寒気がするので、家にいた。
 昨日、あちらこちら動きすぎた疲れなのかもしれない。

 「太陽系をつくる」の冥王星を取り付け完了(写真に一番左側)

 ギア比がとてつもなく大きいので、指が痛くなる程、地球を公転させてもほとんど動かない。

 冥王星は、最近の学説では、準惑星と定義づけられており、惑星ではない。このキットでは、衛星はカロン1個だけであるが、最近のハッブル望遠鏡の観測でもう2個の衛星が発見されている。


 エッジ・ワースカイパーベルト天体と呼ばれる天体の1つに冥王星は過ぎない。このキットの外側には、更に冥王星に匹敵する準惑星であるエリスが取り付けられる。

 昔の水・金・地・火・木・土・天・海・冥以外に小惑星ケレス(これも準惑星として定義づけられている。)と、エリスが加わっている太陽系モデルは、一応、最新の学説に基づくものだ。

 カイパーベルト天体の内、メタン等の大気組成を持つものは、もともと太陽系の木星とか土星の近くの軌道を回っていたのが、外縁に移動したと考えられている。

 エリスもそんな天体で、太陽のかすかな照射で、固体から気体になる昇華現象が起こって一時的に大気が発生する。

 カイパーベルト天体の内、氷だけのものもある。これらは、カイパーベルトの更に外側から来たものだと考えられており、氷の固まりである。

 恐竜を絶滅したりする大彗星の地球への落下は、この様な外縁天体の為である。最近の学説で、数千万年とか数億年のインターバルで、地球上生物の大絶滅が起きているのは、太陽系が銀河系を移動する内に星間物質に入り、その影響を受けてカイパーベルトの外側の雲状になったものが影響(風に吹かれて形が歪むような感じか)を受けて、歪み、カイパーベルト天体の軌道を乱して、地球に向けて巨大彗星が降ってきて激突することが起きているという実に、最近のSF映画を地でいくような恐い学説もある。

 太陽系の果てはどこにあるのか、太陽の重力の影響は、はるか数光年先まで及んでおり、これが太陽系の果てとする考え方もあるが、最近では、太陽風が太陽系の外に吹いており、それが移動する時に星間物質によって速度が落ちて、音速以下に落ちる「壁」が存在するとされており、やはり、マッハを越える時に起こる衝撃派の様なものもある。

 この境界を「バウショック境界面」と呼ばれており、これが太陽系の境界とする学説もあり、更には、太陽風が星間物質の抵抗で完全にストップするところを境界面とする考え方もある。

 古代ギリシャ人は「オケアノス世界の果ての滝」を想像したが、実際に太陽系の果ての境界面には、壁の様なものが存在しているのだ。

 佛大の応用社会学科で、富田先生にみせていただいたトルーマンズ・ショーという映画で彼の世界の果てでボートが壁にぶつかるシーンがあったが、あんな感じで太陽系の果てがあって、その外側には未知の世界が広がっているのかも知れない。

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