月並と月次2010/11/17 10:30

 今日は芭蕉忌(旧暦の10月12日)である。

 例の「旅に病んで夢は枯れ野を駆け巡る」という感じ、時期が、このおうぶの地にいると判らぬでもない。

 芭蕉については、関西大学で、乾裕之先生に猿蓑と連句の作法がならったのみ。佛大の大学院では、長友先生は、浄瑠璃の専門家だったので、俳句とは関係無く、坪内稔典先生には、正岡子規の日記について習ったが、俳句については、何も習っていない。

 子規は、芭蕉を評して、「月並」というが、同時に「月次」という言葉もある。

 俳句は、季節の移り変わり、すなわち「月次」を読む文芸でもあり、そこに価値を見いだす。

 俳諧の発句が俳句の元になっているので、当然、発句は、月次の句でなければならない。

 但し、月次といっても、その折々の感興やメタファーを織り込まなければならない。

 芭蕉は、江戸時代には、名句名句と言われて、その句の外面ばかりを賞賛される様になって、形骸化した解釈しか行われず、句の内容的な理解は、紀行文を中心に行われる様になり、句に凝縮されたメタファーの読み取りが疎かになってしまった。

 子規の「月並」論はこういったところに来ているのだと思う。少し、俳句をかじる様になって、むしろ、芭蕉の折々の句の見事さを感じる様になっている。

 芭蕉忌や香偈の寺も滅びけり

モンキ蝶2010/11/17 22:24

 お昼頃、ベランダで日向ぼっこをしていたら、モンキ蝶が突然ヒラヒラと飛んできた。

 もう紅葉も終わりの時期なので、こんな原色の昆虫は一際目立つ。

 それが、ちょうど防水工事をしたもらった床の側面にフッと止まった。

 カメラを取りに行っている間に逃げるだろうとか、近寄ったら、逃げると思ったが、ジッとしている。気温が低い時に間違えて生まれてしまったのか、可哀想に、動きが鈍いようだ。

 CyberShotDscW-120でマクロモードで撮影している間中、ジッとしていてくれた。

はやぶさ2号では、回収装置がうまく動作する様に改良して欲しいと思う2010/11/17 22:56

 はやぶさが持ち帰ったサンプルがイトカワのものだったことが判明して、関係者は大喜び。

 「これでプロジェクトは、全部成功。」と言っている人がいたが、果たして、そうかなと思った。

 結局、回収装置が動作せず、偶然開いた取り入れ口から粉塵がうまく入ってくれてラッキーだった。

 イオンエンジン全停止や通信途絶等何度も致命的なトラブルに見舞われて、それらを遠隔操作だけで、解決出来た手腕には頭が下がるが、これもラッキーだった面もあると思う。

 優れた技術力(万が一の為の柔軟性を持たせた設計を含めて)、的確な地上制御と決して諦めなかった根気等々の積み重ねが結果としてプロジェクトの目的達成につながったと思うが、はやぶさ2号では、回収装置がうまく動作する様に改良して欲しいと思う。

 また、小惑星の場合は、軟着陸と離陸がしやすいが、火星とかもう少し大きめの小惑星や木星の衛星等からもサンプルを持ち帰って欲しい。

 それには、もっともっと科学技術関係の予算が必要だ。

 今回の快挙は、本当に限られて厳しい予算の中での達成だけに、そういった面では高い評価を受けても良いと思う。