「骨髄性白血病」2010/03/08 09:18

 「骨髄性白血病」。

 これが叔母の死因となった病気。慢性と急性があるが、話からすれば、無症状の慢性期を経て急性期に移行。身体の抵抗力が落ちている中で、風邪か肺炎で急逝された。

 遺伝子が変異して起こる病気で、遺伝というよりも、「確率」の病気らしい。

 恐ろしい話だが、人間は、誰でも、毎日、この瞬間にも身体のどこかで遺伝子の異常が起きていて、がん細胞が発生している。

 しかし、大抵の場合は、これらのがん細胞は生きることが出来ずに、止滅するので、発病には至らない。

 ところが何らかの拍子でがん細胞を生き残って増殖を始める。それが骨髄の中で起きれば、骨髄性の白血病となる。

 検査・治療ともに非常に苦痛を伴う。また、身体の衰弱が進む。

 叔母の遺骸を最後の拝見した時、美しい顔立ちだったので、唖然。

 おくりびとの人が綺麗にしてくれたおかげで感謝したいが、まるで別人みたい。

 叔母は、どちらかと言えば、私の様な体格なので、あんな風に普通の顔になってしまうということは、大変な体力の消耗と体重の減少があったので、相当、苦しんだようで気の毒だ。

 病気は、風邪が治らないので、受けた血液検査で偶然発見されたという。

 叔母は、それでも作品の創作、NHKカルチャーの大阪と神戸の講師、自ら主催の絵画教室と無くなる寸前まで仕事を続け、4月の予定も入っていた。

 苦しいのにそれでも仕事を続けてなくなった。僕にはきっと真似は出来ないだろう。

 まだまだ作品を描きたかったようだ。それにしても芸術家(特に絵画や彫刻)や教師は、素晴らしい職業だと思う。

 告別式の当日も多くのお弟子さん達が見えられていた。作品そのものや、お弟子さんを経て、叔母の肉体が滅んでも、ずっと生き続けることが出来るから。

 それに比べて、私等、死んでしまっても残るのは、借金と迷惑だけなので、エライ違いだと思う。

 私等、死ぬ価値さえもない人間なのである。

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