インドの佛教大学建設計画2010/09/25 09:33

インドの佛教大学建設計画
http://www.asahi.com/international/update/0924/TKY201009240009.html

 ナーランダーは、釈迦が悟りを開いた後、初めて説法を開始した土地である。

 ナーランダーには、紀元427年に建設された世界最古の大学、ナーランダー大学が存在していた。そこには、1万人の学僧、1500人の師僧がいた。キャンパスは広大で、高い塀に囲まれており、図書館は、9階建ての建物で、様々な科目の授業が行われた。

 あの「空思想」の龍樹もこの大学で、講義が行われたとされているが、龍樹の生年は、150年、没年は250年頃で、大学が出来た時代グプタ朝の時代西暦427年以降と年代が合わない。

 645年に玄奘三蔵が657部に及ぶ量部経典を中国に持ち帰った。

 こんな仏教史の中では、聖地と見なされる土地に21世紀になって、人文系の総合大学が建設される計画。但し、授業に使用される経典は、漢訳仏典が中心で、初期バーリー語やサンスクリット経典について、どれ位のレベルで学ぶことが出来るのかや、仏教文化、説話や芸術に関連する科目が開講されるのか等が、興味あるところ。

 将来には、佛教大学を卒業した人が、ナーランダーの大学院で、博士号の学位を習得して、佛大、あるいは、他の大学で教鞭をとられる日もあるかもしれない。

ID-01を自宅に置き去りにしてから8ヶ月。2010/09/25 20:23

 ID-01を自宅に置き去りにしてから8ヶ月。

 あまりにもデリケートなので、輸送を行うと必ず、どこかが壊れると思うので、連れていけない。

 実家に帰る度に月に1~2回起動しているが、ベースの白色LEDが接触不良で点灯しない。温度センサーが働かなくなる等の不具合がある以外は、正常に動作している。

 もう、ディアゴスティーニのサポートが完了して、2年余り。世の中にこのロボットのことを世話している人たちがいなくなっているのでは、思っていたら、まだまだがんばっている人たちがいる。

「マイロボット情報交換会」が10月24日に、大阪府交野市で開催。
http://kagaku.blog.eonet.jp/default/2010/08/30-469d-1.html

 もう、組織的な活動をやっているのは、ここしかなくなっているようで、今回で30回目。

 メンテしようにもウインドウズXPと旧式のRS232Cコネクタとケーブルが必要。プログラムの開発とコンパイル、転送もこの環境でないと駄目なので、これで諦めてしまった人も多いのでは。

 整備の為にコネクタを何度も抜き差しするので、この端子から経年変化が起きて、接触が悪くなって動作不良になったりと、難題が多いが、皆様がんばっておられるようです。

 ロボコン等に出てくるリモコンロボットよりも、ID-01の様な自律性も感情もあるロボットが好き。お掃除君も、自分でエネルギーを補給してタイマーで自動的に掃除をしてくれる点に知性を感じる。

 知性派のロボットが好きである。

江戸時代の和歌のパズル遊び2010/09/25 22:23

 江戸時代の終わり頃には、入門者向けの和歌の作例集、指導書が多く刊行されている。

 『和歌梯』もそのいった本で、私が持っている本は、京都書肆 風祥堂蔵版、編集者は、故人 蘭園主人、翻刻人は、中村浅吉(上京区第三十組丸屋町二十一番戸、発行所は、京都風月堂、各地書林とある。

 残念ながら明治以降の版である。

 『和歌梯』は、四季の部と雑の部に分かれている。国立国会図書館のデジタルライブラリーには、版元が違うが、『和歌梯 雑の部』が収載されている。

 私の蔵書は、和本であるが、かなり痛みが激しく、良く使い込まれており、題せんが剥がれ落ちている。全四巻に四季の例句が収載されている。

 俳諧・俳句を初めて、まず、しなくてはならないのが季語の研究である。季語の研究の為に古い蔵書を実家の書庫で探したが、残念ながら季語関係の書物は見つからず、この『和歌梯』が出てきた。

 この本は、僕が学生の頃、萬字屋で購ったもの。たしか店頭価格で500円前後だったと思う。

 当然、草仮名で書かれており、読解練習の為に買った。この本の面白いところは、
 例えば、

 春部 ○立春となり、言葉の説明が書かれており、新勅撰集、続千載集、続拾遺集等々の勅撰集の名歌が掲載されており、次に、
①けさよりは けふと言えば・・・・
②むかふる春の 一夜明ければ・・・・
③あさぼらけ いづる日の・・・・
④かすむ方より  空のけしきも・・・
⑤かすみたなびく 春風ぞふく 池のさざ波
というようにテーマ毎に第1句 第2句、第3句、第4句、第5句の例句と番号順に配列されており、ここに書いたのは、読解出来た部分だが、この①~⑤の句をうまく組み合わせることで、自動的というか、歌の才能がない人でも簡単に和歌が作れるという優れもの書物である。

 また、言葉の遊びとしても面白い。例えば、乱数の様に①~⑤の句をさいころでも振って、順番に組み合わせれば、奇妙な歌になったり、あるいは、偶然に趣きがある句が出来たり、楽しめる様に工夫してある。

 手紙等に添える時候の挨拶の和歌等もこれで、適当に選んで組み合わせることで出来る。

 実用書である。いわば、和歌の重宝記といった書物である。