聞き比べ2009/05/30 11:07

 昨日は、夜遅くまでかかってフルトヴェングラーウィーンフィルのベートーヴェン交響曲第1番ハ長調の盤オコシの作業をする。夜中に完成した。

 翌日、聴いていると、同交響曲第3番に比べて1番の方が音質が良好というか、高域のレンジが伸びているような感じするが、低域がやや物足りない。第3番のLPは何度も聞いているので、やはり盤にダメージが生じており、若干、ノイズが多い目(大きなノイズはないが)となっているのも少し気になる。

 それでも、良い音で復刻出来たので悦に入って暫く鑑賞。

 その後、思いついて、最初に東芝EMIが発売した交響曲第3番のCD(写真右)を比較して聴いてみる。音質は、中央にこじんまりとまとまり、上品である。それなりの気品もあり美しいが、高音にカスレがみられ、全般に音像・スケールが小さめになりがちで、これでは、聴いていても楽しくない。

 次ぎにブライトクランクでステレオ化されたもの(写真左)を聴く。音は、自宅のやく2メーター離れて設置されたフロアスピーカー一杯に広がって、凄い迫力。あんまりCDやレコードを聴いたことがないひとは、オリジナルステレオかと思うかもしれない。

 しかし、何か違和感を感じる。特にヴァイオリンの超高音域は、右側から、中高音域は左側、コントラバスの低音は右から聞こえるが、弦が擦れる高音の音は、左側と楽器の種類と音の定位がバラバラでしかもエネルギーバランスが右に寄りすぎているので、不自然な感じがある。しかし、この方が、前者のオリジナルモノラルCDよりもずっと聞きやすい。

 最後に再び私の盤オコシCDを聴くが、ブライトクランク程、音像は広がらないが、リスニングポイントからみて、50㎝位の範囲に音像が展開し、レンジも良好。これでサーフェースノイズがなければ良いと思うが、これを除去すると音に艶がなくなるので、このままの方が良いことを何度かの経験で知っている。

 オリジナルのLP(全集版)と比較すると、オリジナルの方がややマッタリとした感じがあって良いが緊張感に欠く。デジタル化するとややマッタリした感じがやや後退し、レンジ感が出てくる。また、波形処理を加えているので、レゾナンス等の感じも少し変わってしまった。

 LPの方が聴いていると毎回新しい発見があるが、何度も聞いていると痛んでくるので、このオリジナル盤オコシCDを日頃は聴くことにする。

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