危ない銀行からお金を守ろう。2010/09/10 14:25

  ペイオフが実施されるということで改めて、自分の預金が大丈夫かなと思っている人も多いだろう。

 1000万円以下だから安心と思っていると大変なことになる。

 銀行が経営破綻した場合には、その資産が保全される為に預金者の名寄せが行われる。

 その間は、決済や預金引き出しが出来なくなるので、ローンの支払いとかそういったものに支障が生じかねない。

 この表は、今年3月末の銀行決算一覧である。一般には、経常利益とか当期純利益等を見がちだが、実際には、超一流企業でも脱税とか株価操作の為に、粉飾決算をしているという裏話が流れているので、信用しない方が良い。

 やはり、参考になるのは、不良債権処分損である。これが大きい銀行は、危ない。

 UFJとか三井住友等は、リスクが高い銀行とみた方が良いだろう。たしかに住宅ローンは、みずほは落ちたが、三井住友通ったもんな。

 実質業務利益も参考にはなるが、これが多くても不良債権処分損があれば、不良債権というものは、金融工学の手法でいくらにでも膨れあがるので、幾ら利益が多くとも、不良債権処分損が大きいとやはり危ない。

 つまり、実質業務利益と不良債権処分損のどちらも大きい銀行というのは、リスクが大きい。絶対値(不良債権/実質利益)の比率を計算してみれば良い。UFJの場合は、なんと、41.5%なので、ヤバイ。新生銀行250%、あおぞら銀行71%とこれも酷いし、論外である。やはり、50%を切らなければならない。

三井住友、みずほ銀行は当面は安心出来るかな。りそな銀行も危ない。

面白いのは、銀行の決算って、「リスク運用の終着駅」となっていること。つまり、それは、株式等関係損益をみればわかる。収益が悪い銀行ほど、アブナイ株券で資金運用するので、「損が損を産む」というアホな状況になっている。

新生銀行とかあおぞら銀行、みずほ信託銀行等をみれば良い。みずほ信託の償却は、異常な結果となっている。どんな株券で運用したのだろうか。

今回の初めてのペイオフ発動で何が起こるか。

それは、銀行の金利競争であろう。つまり、優遇金利を預金獲得のセールスポイントになる。

みんなが破綻してアブナイ銀行にはお金を預けたがらないので、当然、金利を優遇せざるを得なくなる。

ペイオフ以下の預金で、緊急性を要しない資金等は、案外、この様な高リスク銀行で運用したら、少しはマシかな。

でも振興銀行の金利が1%位だったら、そんな金利に目がくらんでしまった方が悪いかも。

振興銀行が預金者を募集していた同じ時期に金に投資していた人は、ボロ儲けなのに。

いずれにしても銀行さんって閉鎖的なのは、ノンバンクと変わらない。もっと情報を公開すること、利用する人は、その情報の事態・信頼性を判断する以外にない。

ここに掲載されているところで、悪い成績を出しているところは、案外、正直で、良い成績を計上している銀行が実は大嘘つきである可能性もあるからだ。

金融監督庁の監査能力も一時期に比べてガタ落ちであることも知っておきたい。

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