優雅なインドの国々2011/03/17 23:56

 そういえば、1984年に就職試験を受けた音楽の友社の入社試験問題に、「ラモーの和声法について解説せよ。」というのがあって、色々と悪戦苦闘して回答したことを記憶している。記述試験は合格だったので、きっと、ある程度正しいことを書いたのだろう。(僕は、A新聞、I書店等の一流の出版社等を受けたが、どれも筆記試験は通るのに、面接試験で落ちてしまう。心理検査というのが大きな会社にはあって、それで頭がおかしい奴と思われるか、容貌が醜怪であるとか、つい本音を話してしまうとか、高校の時に某革新系の文学雑誌に小説を投稿していたり、アカであるとか思われたのかもしれない。まぁ、企業や資本家が諸悪の根源であるという思想を持っておれば、どこも合格しないだろう。)

 このところの震災とか原発事故とか色々な鬱陶しい問題が山積している中で、ドイツ音楽は聴く気にもなれず、フランスバロックをバックミュージックに流しながら原稿を書いている。

 この管弦楽組曲「優雅なインドの国々」も愛聴しているCDである。指揮者は、なんと、ヘレヴェッヘで、あのレクイエムとかクラーイ宗教音楽が得意な指揮者とは思えない楽しく優雅な演奏である。

 ラモーの音楽の面白さは、その動感と和声の変化が呼応している点であり、実に色彩の変化に富んでいる。

 「インド風」というのは、こういった動感のことを示しているのだろうか。

 そういえば、私が敬愛する佛教大学の安藤佳香先生の論文にも「インド風」について論じたものがあった様な気がするが、やはり、重心が落ち着いているよりも何か、今、動こうとする様なバランス、構図がインド的なのだとすれば、案外にラモーの音楽と、インド風の仏像との共通点があるのかも知れない。

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