「燃え尽きたぜ! もう真っ白だよ。」(笑)2009/09/06 14:41

 どうも、日本というのは奇妙な国だと思う。

 メディアの言う「個性」とは、「画一化」ということで、むしろ、「没個性」は、「個別化」の傾向を志向するらしい。

 ボロ屋を買ってから、どうやって改造するかが、今後の課題になってくるが、「BRUTUS」2009/5/15号の特集が、居住空間学2009というので、中身をみると、まず、壁がどこも彼処も白塗り(昔の結核病棟みたいな感じ。伝染病を疑われて高校生の時に、僕も入院したことがある。)で床は、黒系統のフローリングが脱都会あるいは、禁欲的志向を示し、明るい茶傾向のフローリングは、快適志向、アミューズメント、家族との団らん等を象徴しているらしい。

 この雑誌で紹介されている建築家の作品は、日本人から外国人の設計に至るまで、大抵が白壁、フローリング仕上げで共通している。

 白かべは、実に荒っぽい。聚楽壁とか漆喰、壁紙等を問わず、天井もろともに真っ白いペンキを吹き付ければ良い。まど枠は、黒系統の木枠でサッシはどうもいかんらしい。

 フローリング仕上げは鏡の様に綺麗に仕上がっていないと行けない。写真の下が、雑誌の作例だが、ボロ屋の壁に白いペンキを塗り立てて、床は、綺麗ななフローリング仕上げであるが、粗末なベッドに何やら体臭がしそうなきたなげな寝具が写っている。

 面白いのは、エアコンも真っ白であること。下の写真の右上に小さくみえるのがそれで、これと私の今の「居住空間」にあるエアコンと類似している。昔の三菱重工製のクーラーは、木目調プラスティックだったが、新しいのは真っ白。
 ヨドバシの売り場をみても、どこもかしこも、真っ白なエアコンばかり。
 私の部屋と全然、調和せず。「薄ら寒さ」を演出している。

 パステルカラーの色調を自由に選べるエアコンなんかあったら楽しいと思う。

 この様にして、生活空間の「真っ白化」が「現代人」の「暮らしの充実度」を示しているというのが現代的価値観である。

 今度、引っ越すかも知れない家もたたみを引っぺがして、黒いボロ板を床替わりに敷いて、壁は、真っ白でいこうかと思う。

 白いペンキ代と床材代がかかるかもしれないが、以外と簡単にできそう。仕上げがボロイ方が「個性」が演出出来るかも。

 まさに昭和建築の「現代的リフォーム」の完成である。

 ただ、こうした「白い部屋」が古びて薄汚れた時には、どうしようもないだろう。また、焼き肉が好きな住民、喫煙種族は無理だろう。

 菜食、禁煙が住民にもとめられる条件だ。

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