火の恋し2012/10/18 22:22

柿の木の紅きを目指し下山道
手の甲と足の甲から火の恋し
知らぬほど遠き里あり野路の秋
菊の香に包まれてをり野弁当
色変えぬ松の並木や風抜けて

題詠:コスモス2012/10/16 18:16

コスモスや身の丈ほどの紅さかな
コスモスの丘の上なり入り日燃ゆ
コスモスを揺らして過ぐる電車かな
ひときわの紅きを揺らし秋ざくら
丘の上日も暮れなずみ秋ざくら

紅白の梅咲きてなほ2011/03/13 09:35

 ようやく白梅と紅梅が揃い咲いた。

 せっかくの梅の春なのに、今年は、花を愛でる気にもならず、今日、大阪城梅林の句会も休んでしまった。

 大勢の方が亡くなられて、本当に地震が来るまでは、平和で楽しい暮らしを、梅の花が咲くのを楽しみにしておられた方々もおられただろうに、女子供、家も里も、あの忌まわしい汚泥に呑み込まれてことごとく、消えてしまった光景をTVでみて、まさに、この世の無常を感じた。

 ○白梅も薄墨色に染まりけり

 ○世の無常紅白の梅咲きてなほ

永徳の梅屏風かく蘇り2011/03/11 10:10

 盆梅が金屏風の前に配置されていたのを、LUMIXG1で撮影。まるで、安土桃山時代の狩野永徳が描いた作品の様になった。

 この古木は、恐らく江戸時代生まれであろう。数百年の年輪の美しさがここに感じられる。

 ○永徳の梅屏風かく蘇り

雀の句ばかり5句2011/03/07 23:37


おうぶの家の北側の小さな庭の近くに藪があって、そこは、雀のお宿がある。この季節、繁殖期なので、驚く程、賑やかだし、直ぐにエサをねだりにくる。

こんな情景を思い浮かべて、雀の句ばかり、5句作ってみた。

○物干しも孕み雀に遠慮して

○北窓を開いてそこに雀の巣

○彼岸会は雀の宿も華やいで

○雀の巣ハコベ摘み来てそばに置く

○子雀に窓辺とられて部屋捜し

同じ俳句とは思えんな2011/03/06 10:02

 今日は、朝から胃腸の具合も悪く、また、熱が出てきた。スタンプショーは欠席することにした。

 最近、何をするにも面白くなく、カール・ベームのモオツアルト等を聴きながら、だらだら俳句ばかり作っている。


○大滝は滔々と三月生まる

○おぶの山おろかなる雪積もりたる

○春時雨夕焼け滝に我一人

○渡り鴨帰りそびれて藪の中

○流氷はかくやとばかり氷割り

○夕焼けの寺に帰れば春寒し

○蕗の薹捜して歩く母子かな

なんせ、「伝統俳句」なんで、こんな古くさい句を作らねば。一度、船団を覗いてみれば、判るけれど、まるで別世界。

同じ俳句とは思えんな。

ほぼ八分咲き2011/03/05 09:06

 実家の梅の花も紅梅は、ほぼ八分咲き、白梅は、二分咲き程度で、このままだと中旬までに、梅の季節は終わりそう。



○小鳥来て集へやここに梅が咲く

○早暁に匂ひ立ちたる梅の花

○紅白の襲も嬉し梅の花

○老い梅や無骨の枝に紅一輪

平家物語2011/03/04 23:40

 今日の帰りの電車、学生さんが再提出のレポートと格闘していた。

 国文学科なのか、国語科教育法で平家物語だった。能登殿の最後の部分である。一杯、赤色で色々と指示が書き込まれている。

 この学生さん、古典が嫌いにならないだろうか。教師が古典が嫌いで、そんな先生から、教わった子供も嫌いになる不幸の連鎖だと思う。

○能登殿の最後もかくや春の潮
○大潮の渦潮速く翡翠呑む

ひな壇の階層的な構造にある種のHierarchie2011/03/03 09:11

 叔母がなくなってちょうど1年。

 幼い時から、おひな様が大好きで近所のあらゆる家を巡り歩いていた。小豆島に預けられていた時も祖父に連れられて、名家、旧家のおひな様を拝見して歩いた。

 どうゆう訳か。源氏物語と言えば、おひな様のイメージを持ってしまう。そこに描かれているのは、純然たる階層社会であり、そういった点に幼い時から違和感を持っていた。

 あのひな壇の階層的な構造にある種のHierarchieを感じていたのかも。そういえば、黒沢監督の映画「夢」も壮大な実物大のおひな様が登場するのがあった。

 ひな祭りの日、あれは、いつ頃の昔であったか、叔母が少女時代に作ったという源氏物語絵巻を見せてくれた。「Fちゃん(母親)と一緒につくったのよ。」ということだが、妙に、光源氏の顔がイヤラシイマセタ感じのする青年に描かれている。おひな様の様な人形の体型でなくて、西洋画風のプロポーションで描かれているので余計に猥雑になってしまう。

 装束は、やはり、おひな様を参考にしたという。女君達の冠にそれが現れている。斎宮の冠なんて、あんなだったかしらなんて、かんがえながら小一時間も見入っていた。

 「T君は、こういったものが好きなんだね。」と妙に呆れられてしまった。しかし、あんな宝塚風のおひな様、最近の婦人雑誌の劇画に出てくる様な感じ。案外、叔母達は、先を行っていたのかもしれない。

 ○雛の日は古絵巻みて叔母偲ぶ

屋根修理、即日見積もり・工事2011/03/02 09:36

この間の連日の雨の影響で、屋根修理、即日見積もり・工事。価格は、4万2千円。大出費で、どうなることか。

雨漏りしている部分の瓦は、全く損傷していないという。その下の防水シートが経年変化で、劣化して、吹き込んだ雨風が雨漏りを起こしていたという。

この為、地瓦ラバーコーキング10平米分の工賃が、この金額となっている。

テレビでお水取りの風景をみた。いよいよ、春が近づいてきている。

○小麦砂糖値上がりのひなの祭り
○お水取り松明火の粉赤々と
○雨上がり寒戻りたる青い空