東電の責任を国有化により、国の責任にすり替えると、これらの「人災」が全て、震災という不可抗力にすり替えられてしまう2011/03/29 10:01

これも予測通り、東電国営化案が政府内で浮上。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110329-00000042-yom-bus_all

但し、問題なのは、賠償額が数兆円に達すると言われているが、国営化されることで、その賠償金は、結局は、国民の税金から支払われることになるいうこと。

東電には、大きな過失と責任がある。銀行等の経営破綻の様な甘いものではない。


①燃料保管プールが平時から上に蓋もなくて、非常に無防備、安全面への配慮を欠いた使用済み核燃料の管理というか放置が行われていたこと。

②緊急用電源について日常的に訓練等で稼動させた経緯もなく、また、津波等の被害も想定されながら、津波等に無防備な海側に設置されていたこと。

③地震発生後の対応が後手に回り、事態を更に悪化させたこと。

④注水作業の前に周辺の放射能汚染を想定して、防水対応を行わなかったこと。(僕は、放射能漏洩の懸念を強く指摘。前のブログの記事でも排水と防水対応について書いていた。)

⑤前震でも津波や地震の被害の兆候がみられたにも係わらず、本震に至るまで、平時の運用を続けていたこと。(当然、前震でも相当の震度であった為に1週間程度の稼動停止と安全点検が行われるべき)

⑥設備が老朽化した原子炉をなんら抜本的な対策を行わず、そのまま運用を続けていたこと。

つまり、東電の責任を国有化により、国の責任にすり替えると、これらの「人災」が全て、「震災」という不可抗力にすり替えられてしまい。日本国内での原子力運用を肯定する結果に終わってしまう。

そうなると、東電側には、過失が認められず、責任者の処罰等も行われない。あの誰1人、責任を問われなかった悲惨な日航機事故の様な状況になってしまう。

ドイツでは、原発反対のデモが行われたが、日本は、静かなもの。乳幼児の生存権を脅かす原子炉に反対する全国のお母さん達が何故、反対運動に立ち上がらないのか、疑問に思う。

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