ジオンならぬ慈恩2009/08/01 09:05

 昨日のジオン注射の効果はあったのか、トイレにいっても少し楽になった様な気がする。心配した副作用もなかったようだ。出血は、最初の便の時に恐くて、そのまま流してしまったので、みていない。  ジオンは、中国で発明されたクスリでなんとかアルミニウムという物質とタンニンが配合された薬品で、患部に注射を行うと、痔核の組織を殺して、縮小させる効果を持つという。  私の場合は、脱出もなかったので、具体的な効果は判らないが、脱出がある人は、翌日から出なくなるそうである。「ジオンならぬ慈恩である。」

僕は、貧乏なので、70歳を過ぎたら、こういったところに行っても良いと思っている2009/08/01 23:04

Coolpixs S600で撮影。
 空には、風神、雷神が大暴れ。

 台風よりも凄い。

 朝方は遠くが見えない程で、PCMの音楽放送が宇宙からの電波の途絶で受信出来なくなり、途切れた。その後、落雷で一度、パソコンが落ちた。

 写真は、白ROMで購入後、活用しているF702IDで、ヨドバシのゴールドポイントカードもこれに切り換え、煙草もローソンでこれでedy購入と活躍している。ちょっとした小銭が無い時等、緊急に役に立つことがある。

 携帯ストラップは、ヨドバシ梅田の2階の外国人向けのお土産売り場で見つけた印籠とお守りと鈴がついたもの。鈴とお守りは嵩張るので、外して
鈴は、印籠の中に入れ込んであり、落とすと適度に音がなる様にしてある。印籠の蓋はもともと開いていたが、接着剤で固定。

 黄金というネーミングにマッチするストラップをつけてみた。年式が古くって分厚い携帯を持つこと自体が貧乏人の象徴なので、それをごまかすために黄金の装飾を施してある。

 費用は数百円程度。

 今日は1日中家にいた。鬱々としていた。ようやく風呂に入れた(夏なので、1日でもつらい)

 ジオン注入後の患部は順調であるが、排便が少し出にくくなった。水を大量に飲んでいる。肛門の周りが少し窪んだ様な感じがある。腫れが引いた為か。

 明日は、ソーラーカーレースだが、欠席。注射でお金を使い果たしてしまった。大腸ファイバーに残り1万円位かかるし、異常が見つかれば、アフラックのお世話になれるかも。
(入院手当とか一時金が下りる)

 今日も、賃貸住宅関係を調べるが2万円以下で風呂付きの物件を発見。壁はトタンで張ってあるが、僕の晩年には、トタン壁でも畳の上に寝れてお風呂に入れるだけで感謝かも。

 年金定期便の訂正書類を作成してポストに投函。年金の試算の式をエクセルに入力してシミュレートしてみると、大体、満額払い込んだ場合で、基礎年金と特別年金の合計で月12万円足らず。これでは、2万円以下の住宅でも介護とか医療保険等を搾取されていたら、食費や光熱費を切り詰められるだけ切り詰めても難しいだろう。

 消費税が将来15%に値上げされて、国民皆年金制度になったら、むしろ厚生年金の支給額は減額にならざるを得ない計算になるので、今、想定されるよりもずっと生活は厳しい。

 老後の満足ある暮らしを実現する為には、月30万円以上必要だというが、寿命が馬鹿みたいに延びている現在、20~30年間の生活費を計算すると、7千万円以上も必要になってくる。こんなカネを用意出来るのは一部の金持ち位なもので、一般人民には、1千万円でも難しい。1千万円だと20年で、月割り、4万1,600円位にしかならない。年金の支給がどれだけ莫大な財源、資金を必要とするか判るだろう。

 結局、超高齢化社会ともなれば、年金制度を維持して老後の生活資源の基盤にするというシステム自体が物理的に無理な話なので、資産が一定レベル以下の高齢者が生活費や医療費の支出を抑えて、必要最小限の生活が出来る更級日記に出てくる和歌(直接書くと差別発言になるので)の様な集合・協同生活設備を作る以外にない。

そこでは、個室といってもカプセルホテルの様な最小限のプライバシーを保てるだけで良い。私有財産も必要はない。

 集団単位で支給される年金を共有することで個別に消費支出するのに比べて効率的に生活維持資源に充当することができる。

 風呂や食事は、支給(配給)される。(国民皆年金の換わりにこうして集落の運営費に充てられる。)娯楽なんかも共同なので出来る。孤独死とか無いし、結構楽しいかも。Y会のR様と呼ばれる高齢者の方達がこうした共同生活を送っているのを見学したことがある。

 ここでは、家族そのものが共同体なので、年金の心配も何も要らないことになっている。蜜柑が食べたくなったら、果樹園でもいでくれば良いし、園内で採れるもので商業販売に回すもの以外は、自由である。

 お葬式の心配もいらない。

 僕は、貧乏なので、70歳を過ぎたら、こういったところに行っても良いと思っている。

本当の貧者のことを考える政党は、日本には存在しないのだ2009/08/02 23:09

なんと再び出血!
1万2千円の注射って嘘だったのか。
やはり癌かも知れない。それならば、早い目に
死んでしまいたい気持ちにかられる。

ローンとか年金とかそんな計算ばかり毎日する様になってしまった。
老後の年金生活の計算を今日もやっていた。

年金支給は、月11万8000円だが、所得税が2万円程、諸々の保険料が1万円程度を引くと8万8000円ということになる。

これから家賃が最低が1万~1万5千円位なので、生活費は、7万3000円ということになる。

「これって、生活保護の対象じゃないの。」ということで、生活保護支給基準となる最低生活費というのを計算してみると、

 条件75歳以上の高齢単身者を対象にしている。

 家族持ちはこれよりも、多い、偽装でも良いからやはり、結婚しておくべきだ。つまり、単身者2名分より、夫婦、扶養家族の関係の方が支給額が増えるし、保護申請も通りやすい。ニュース等で単身者の餓死が報じられ、生活保護申請を断られたというのが多いが、実際、単身者が申請しようとしても、福祉関係の人や、NPO等第3者の方と一緒に窓口を訪れないと、先ず却下されるだろう。だから、これは、うまくいった場合の話である。

1類 32690円
2類 43910円
合計 76600円

住宅補助が13000円以内ということなので、これで計算すると、
基準生活費合計89600円ということになる。税金と保険料を差し引いた手取り額が、8万8000円なので、生活保護基準以下ということになる。

オーバーする分が扶助額から差し引かれるので、この限りではない。

つまり、私の様な零細企業に勤めて高齢者単身で75歳を過ぎると、自費で生活するよりも、生活保護を受けた方がお得ということになる。

○まともに働いて年金を払っていても単身者は、生活保護並みの生活費しか受け取れないのが現状。生活保護費の設定が、増税前、保険制度改悪前の基準のままに据え置かれているのでこんなことになる。

生活保護基準の高齢単身者住宅がどんなものかみてみると、
基準以内の家賃1万3000円の賃貸物件というと、こんな感じになる。
http://www.cjs.ne.jp/search4/detail/1612388.html

 風呂無しトイレ共同4畳半ということになる。

 やはり風呂がある部屋に住みたいとなると、
http://www.cjs.ne.jp/search4/detail/31160.html
で共益費込みで1万8000円ということになる。

 保護を受けずにこの家で暮らすとなれば、生活費が7万円を切ってくる。「それでも自由な方が良いじゃないか。」と言えば、これにはワナがあり、果たして、ヨボヨボの高齢者に対して、契約を更新してくれるかということである。

 もし、家賃を払わずに済む家(自前)があれば、固定資産税の減免措置等の申請が通れば、8万円以上の生活費が確保出来る。これでようやく生活可能ということになる。

 つまり、生活保護の基準額や年金生活者の所得税控除、どれをとっても単身高齢者にとって不利な条件ばかりであり、現在の生活保護のシステムでは、不十分であり、単身高齢者向けの制度を制定しないと、大変なことになってしまう。

 今の30代位までのことは、未来のことを考える余裕がないフリーターの人が大部分なので、年金料さえも支払っていない。こんな人達が、老齢に達した時には、私よりもひどい状況になると思うし、年金制度自体が崩壊してしまう(財源がないので。)

そうなれば、生活費の確保さえ出来なくなってしまう。

自営業の人、もしくは、これに近い職業の人は、「年をとっても十分にやっていけるで、賃貸も借りられるし、家なんかかっても無駄や。」ということになるが、60歳定年、収入がパッタリ途絶え、恐らく退職金もないだろう零細企業のサラリーマンは、そうはいかない。その後、働くにしても、職等見つかる筈もない。

 衆議院選挙に各党施策方針を掲げているが、貧乏独身サラリーマンの現状、将来のこういった状況に言及しているところはない。共産党にしたって、中小企業を優遇するとか昔の自民党の様なことを言い、候補者の街頭演説では、オバマ大統領の政策を支持する様な馬鹿な発言をする候補者がいる。

 本当の貧者のことを考える政党は、日本には存在しないのだと思う。

「人が家に合わせて住む~瓢箪稲荷辻裏の狭隘家屋」2009/08/03 23:06

CyberShotDSC-W120で撮影

 今日は、夕方から、近鉄瓢箪山駅に出かけた。生駒山麓にあり、瓢箪山稲荷で有名。

 ここのお稲荷様は、変わっており、辻占専門である。実際に辻占を行っている神主さんに出逢ってしまった。東畦野のお稲荷さんも素朴でよかったが、ここのお稲荷さんは、少し神秘的で気味が悪い面もある。建物も古色蒼然としており、清明な感じというよりも、蒼然とした感じである。

 このお稲荷さんの辻を抜けたところに私が今回捜していた家があった。懲りずに家探しを続けている。今回の予算は、300万円台(土地付き1戸建て)でそんなものがあるのかと思っていたら、実際に存在する。

 発見して驚愕した。家の幅は、玄関の扉三枚分でこれが家の幅である。その幅の中にリビングキッチンとトイレ、風呂が直線的にレイアウトされている。(間取り図だけで実際にみていない。)2階は、3畳と5畳の2部屋がある。

 つまり、小さなマンションの間取りをそのまま1戸建てとして実現した狭隘建築である。坪数は、10坪程か。角地であるが、隣の家との境界線(私道負担部分、前面の接道の部分)が気になった。建築基準法か何かの基準を満たす為に1角をカットしてあるので、一層、狭くなっているようだ。

「人が家の形に合わせて住む感じ。」
ワンルームでは、そんな部屋もあるが、1戸建てでは珍しい。。

 以前、これと同じ坪数の狭隘建築を新築するTV番組があって、それをみていたが、こんな場合には、隣の家の様に3階建てにしないと、2名以上住むのは困難。

 私一人には、十分な広さである。一応、上下、左右、前後がヨソの壁と接していないので、マンションよりもマシだと思う。近隣騒音としては、裏にアパートか何かあり、そこからTVの音が少し漏れている程度で静かな環境である。

 前の道路が狭いので、クルマも走れず、精々、バイク程度。引っ越しなどが大変そうだ。トラックは入れないだろう。隣の人が良い人だったら、楽しく暮らせそうだ。

飲食代みんなタダなどのサービスをやって欲しいものだ2009/08/04 22:54

 阪急梅田百貨店と阪急電車梅田駅をつなぐ連絡通路がまもなく開通する。

 新しい阪急ビルを建設する為に長い間通行止めになっていたのが、ようやく、普段通りに通行可能になれば、どれだけ楽になるか。

 でも、ノースモールの人通りが激減すると思うので、そうなれば、ここに店を出している飲食店や居酒屋そして、ローレックス販売店等の売上げが減少したりするのだろうか。

 開通は、8月11日と目前に迫っている。開通を控えてノースモールで、飲食代みんなタダなどのサービスをやって欲しいものだ。

淡路島かよふ千鳥の河内ひょうたん山恋の辻占2009/08/04 23:29

 瓢箪山稲荷の瓢箪山とは、6世紀に築造された前方後円墳がちょうど2つの山と1つのくびれがある様にみえた為の名称という。

 瓢箪山稲荷の祭神は、素戔嗚尊、若宇迦乃賣命(保食神)ほかとなっている。

 稲荷神社としては、太閤秀吉が大阪城築城に当たって、伏見桃山城からふくべ稲荷を勧請した為で、秀吉が瓢箪を好んでおり、瓢箪山という古来の名称にあやかろうとした為とみられる。

 辻占いについて、前回、簡単に述べたが、この辺りの東高野街道では、昔から辻占いの風習があり、明治初期にここの宮司が神社として、「辻占」を始めて、「淡路島かよふ千鳥の河内ひょうたん山恋の辻占」として全国に知られる様になったという。実際、現在でも料金を払うと辻占託宣をいただけるという。

 費用は、3000円で、まず、おみくじを引くと番号があり、東参道入り口の占場で占場石(写真)を中心に正面を向き、通行人の姿、年齢、持ち物、言葉等々を詳しく観察する。観察する通行人は、くじの番号により、1~3番目の人に分かれており、この観察したことがらの些細を宮司(社務所)に申し出る。こうして託宣が受けられるわけだ。

 こんなに面白いところの近くに居住出来ればと思ったのだが、これも狭隘建築で、土地・建物共に現金決済で無いと駄目らしい。

 やはり、お金を貯めてからでないと無理らしい。(当然のことだが。)

袖すり合うも多生の縁2009/08/06 23:03

佛大のスクーリングで、新型インフルが感染したという。
http://www.bunet.jp/images/hp090806.pdf
袖刷り合うも多生の縁位の接触なのに、感染するなんて、
やはり、凄い伝染力ともはや蔓延といった状態になっているようだ。

世界中で感染による死者が1000人を越えたという。
既にスペイン風邪のパンデミックの第1段階のレベルを超えている。

それにしても、H5N1でなくて、H1N1で良かったと思う。
数字が違うだけで大変な違いだと思う。

アマテラスと征服神2009/08/08 21:36

 今日は、佛大の斎藤英喜先生の日本神話の講座をNHK文化センター(大阪)で聴講。

 10月以降の講座は、火曜日の昼いちからあるということ等で、当然、受講は出来ない。今でも受講生が少ないのにどうするのだろうか。

 講義のテーマは、恐らく4世紀頃から始まる初期の天皇制国家と神話との関わりについてだと思われるので、今の講義よりもずっと内容的には面白いと思う。

 今日は、天照大神についてで、その出生譚については、簡単な説明の後、いよいよ、本題である素戔嗚尊が撃退しようした武装した少年の姿(非常に猛々しいが、美豆良を結った少年の姿で、実に神々しい様な美しさであった。)

 埴輪には、魔除けの少年武将の姿を良くみられるが、ここでの天照大神もそういった。魔除けの弓矢を持ち、退魔の儀式を行うシャーマンの姿も見え隠れする。

 しかし、その後のウケヒで、素戔嗚尊の八束の剣、天照大神の勾玉を交換し、子供を産む。天照大神の勾玉を元にして生まれた五人の男神は、皇祖神につながっていく。また、素戔嗚尊の剣がもとになって生まれたのは、3人の女神であった。

 素戔嗚尊はウケヒの結果、生まれた3人の女神は、自分の清明さの証拠として、勝負に勝ったと主張。

 高天原で様々な乱暴狼藉を働き、天照大神の岩戸籠もりの原因となる。
 
 有名な日食神話であるが、これは、太陽神の死と再生の儀式でもある。

 無事に生まれ変わった天照大神は、絶対神として、素戔嗚尊を完全に圧倒してしまう。絶対神であるので、全ての世界は、アマテラスの命令1つで動く様になる。

 結局、天孫降臨もこうした天照大神の命によって実行される出来事なのである。

 こうして三種の神器の鏡としてアマテラスの絶対的な権威が象徴化される様になる。天孫降臨の後、神話時代は終わりを告げて、初期の天皇制国家が形成される。

 これは、祭祀国家の要素が強い。

 祭政一致の象徴として、アマテラス(八咫鏡)も皇居に祀られるが、アマテラスの祟り(穢れのあるところに祀ってはならない。)で疫病が起こり、倭からやがては伊勢国に祀られる様になる。(日本書記崇神天皇記事)

 これが伊勢神宮の元であるが、こうしたアマテラスのアラミタマは、少年神の姿で表現される。伊勢神宮の片隅には、このアラミタマを祀る場所があるということである。

 素戔嗚尊、大国主命、そして、天照大神と日本神話をみてきたが、共通しているのは、様々な出来事を経緯すると同時に神としての性格や格付けが変わっていく点である。

 その結果、奈良朝廷至る天皇国家、皇祖神の正当化と権威付けにつながっていく。

 天照大神と素戔嗚尊のウケヒの場面、あるいは、天の岩戸の場面は、非常にオノマトペ、あるいは、フレーズや語句、接頭辞の繰り返しで、リズミカル、表音的に描かれている。これは、斎藤先生によれば、神話の口承性を示していると同時に口承によって行われてきたシャーマニズムの儀式の姿を現在にも伝えているという。

 今回の講義は、以前、丹後の国で聞いた中世伊勢神道の中にみられた天照大神に至るまでの経緯の神話伝承であり、これらを連続した出来事としてみれば、日本神話、古事記、日本書紀の神代紀のあり方について考えるのに大いに参考になった。

以下は、今回の講義に関して、私の感想と考え方である。

 歴史的にみれば、やはり、太陽神の信仰(鏡、日食(ヒムカ儀式)の権威を背景に、中九州地区を支配した部族が、天皇家の祖先であり、中国の青銅器文化(銅鏡文化)の影響を受けたものであったろう。その一族が、東進し、出雲の勢力との抗争と協同を経て、鉄器を中心とした強大な武力を得たのである。これらは、素戔嗚尊と大国主命の話に象徴されている。九州地区の豊かな農耕文化と、戦闘的な鉄器文化の対立と戦闘、あるいは、鉱物資源を産み出す、山岳地域の自然の脅威との戦いの記憶記されているが、それらが、融合することで、大和の国への進出が可能になった。(ウケヒによって天皇祖先神及び有力氏族の元となった神々が産み出されたことに象徴されている。)

 何故、天照大神が大和の地に祀られなかったかを斎藤英喜先生は、問題として示された。

 私の説としては、大和地方の神は葛城氏にみられる様な、天照大神を頂く氏族とは、全くつながらない対立と服従との関係があり、支配者の神としての皇祖神であるアマテラスの絶対的な権威づけの為に、伊勢地域に新たに祭祀の場を設けたのだと考えている。

 また、当初は連合政権的性格が強かった大和地方との豪族との間で、宗教的な対立を避ける必要性もあったろう。

 アマテラス信仰は、もともとは、伝説・伝承が元になっているとしても、皇祖一族が大和地域に進出した段階では、既に、自然発生的なものではなくて、かなり、政治的意図を含んだ人工的なものであった。

 言い換えれば、アマテラス神(信仰)は、大和の在地勢力が崇拝した三輪山信仰の様に、岩蔵や山岳自体を祭祀とする自然崇拝が元になったものではなくて、幾つかの説話や伝承を巧みに組み合わせて、人為的な記述によって作り上げられた神である。

 伊勢神宮は、遷宮制が特色であることは衆知の通りである。

 これは、在地豪族の信仰する神との決定的な違いを明らかにしたのである。

 アマテラスの清明性を示すという名目の上行われた遷宮制度であったが、大和連合政権の中で、天皇家の配下として位置づけられてきた氏族がこれまで崇拝して来た自然発生性の神々の「永遠性」よりも、「清明性」の方を優位に位置づけることで、新たな皇祖神の権威付けを、行ったのである。

 こうして、伊勢・アマテラス信仰の国家宗教(大和政権)の中心的な位置づけが完成に近づいていくのである。

 時代は更に下り、奈良朝廷の時代に入ると、仏教が国家宗教の位置づけとなるが、律令制度の崩壊に伴い墾田の奨励策の中で、在地豪族、在地神(産土神)の祭祀統合に拠らざるを得なくなった段階で、「国津神」として残っていた出雲や住吉の神々、神殿にも、これまで、伊勢神宮のみで行われていた遷宮制を強制していくことになる。

 例えば、遷宮制と神社建築の規制の例として、他の神殿が伊勢神宮に比べて格下であると位置づける為に、神社の屋根の構造の中で、「通し千木」(豊明造り)と「置き千木」との区分けが行われ、元々は、「通し千木」が行われていたとみられる出雲大社や住吉大社でも置き千木と遷宮制度が強制されていく。

 遷宮制度が地方の大社の受容と引き替えに、神社領の制度的容認が認められる。こうして、財源的にも地方の大きな神社は安定していくことになる。

 こうして、あおの大らかな「宮柱太しりて」の神話的な力強さは、記紀伝承の中にとどめられのみになっていくのである。

 あの「国ゆずりの説話」にみられた大国主命との盟約で作られた巨大な出雲大社についても、現実的な規模への縮小へとつながり、奈良朝廷による支配が強化され、結果的に平安時代の延喜式内社と位置づけ(官位付け)につながっていくのだと思う。

 こうして見ていくと日本神話、古事記、日本書紀記述には、我が国古代における宗教史の一端をうかがわせるものがあり、興味深いことだと思う。

 いろいろと書いてしまったが、日本神話は、面白いということである。

本格的な音とはほど遠いが、音楽が瑕疵なく再生できれば、それで良い2009/08/08 23:35

 最近20年間で初めて、自作以外のステレオアンプを買った。

 デノンのPMA390Ⅳという機種。1世代前の型でヤフオクで9100円で落札。

 PMA390は、所謂、普及価格帯のピュアオーディオ、フルコンポサイズで、入門機種にしては、音質が良いとされている機種。

 電力増幅段にMOS-FETが使用されているので、ウォームさとデンオン的な繊細さ(言い換えると神経質さ)が特徴。

 それにしても最近のアンプは、リモコンでボリュームが動く。これだけで感激!、写真上(下は、自作管球プリアンプ、極めてシンプルな増幅回路で、2A3シングルを無難にドライブしてくれる。これもそんなに音質は悪くない。)

PMA390ⅣをクリスキットのSE120というエンクロージャーにダイヤトーンのPM610という16㎝フルレンジにつないで音だし。

「なんや、これは。」なんか、クセがキツイへんな音だ。トーンコントロール、バランスを飛ばすソースダイレクトというボタンを押して再生している。ギスギスして悪い音だ。(クリスキットだったら、実に自然に聞こえるのに。)

 その後、トーンコントロールで微細な調整を行って、ようやく聴ける音まで追い込んだが、これだったら、真空管やクリスキットの様なシンプルなアンプの方が楽しく聴ける。

 一番、大きな特徴は、フォルテッシモ(オーケストラ)の時に、音像が横にシワーっと広がる感じでN響の演奏を聴いているような音の汚さだ。

 これがクリスキットだと、オケのフォルテッシモは、音が立体的に積み重なって決して歪まない。また、ピアノのペダルやタッチのアクセントの強弱等の表現も正確だ。

 表現の意図とするものが違うので、こんなもんだろう。スピーカーをデノンの小型バスレフ(バックロードフォーンの様な長いダクトがついている。)に換えてみる。

 これもヤフオクで3000円位で落札したが、あまりに音がチャッチーので、数回聴いてほったらかしだった。

 しかし、これがPMA390Ⅳに驚く程、合う。ソースダイレクトモードの音は痩せているが、トーンコントロールやラウドネスコントルール等でバランスを調整すると、非常にバランスが良く、低音は豊かで、繊細な部分がうまく表現される。

 PCM放送のミュージックバードの菅野さんのオーディオファイルベストディスクという番組がちょうどやっていたが、菅野さんの声の特徴が出ているし、オーケストラのバランスも良い。

 やはり、デノンのアンプは、同じ会社のものか余程相性が良いSPシステムで再生しないと特徴が活かされないようだ。小型スピーカーに向いたアンプの様だ。

 クリスキットSE120も今年で10年位使用しており、音質も満足しているが、部屋の場所が狭くなってきたので、小型スピーカーで妥協しようとすれば、デノンのこのアンプで十分かも知れない。

 また、プリアウト端子もついてが、これに管球アンプをつないだところ、ソースダイレクトでは、やはり、透明度は落ちるが、トーンコントロールが良く効いて、これはこれで面白いと思う。

本格的な音とはほど遠いが、音楽が瑕疵なく再生できれば、それで良い。

今日も中古物件1戸建ての見学。2009/08/09 22:38

 今日も中古物件1戸建ての見学。

 阪急で宝塚に出て、そこからJRで三田まで、三田から神戸電鉄に乗り換えて50分で鈴蘭台に到着。

 今回の物件は、駅からだいぶ離れている。従って不動産屋さんの18分では歩くのは、無理で、計算では、23~24分位かかる。

 不動産屋さんいわく、「僕なら、この距離は歩けませんよ。クルマで移動する距離です。」

 ところが、私は、自動車を持っておらず、精々、原チャリなので、1~2㎞位の歩行は日常茶飯時である。グーグルマップで調べてみると、経由距離で1.5㎞の計算結果となった。曲線なので、更に歩行時間はかかるだろう。

 大体、私が毎日、運動の為に1駅飛ばして歩いている距離であり、不便を感じる程ではない。

 それよりも気になったのは、鈴蘭台駅の周辺の商店街であり、大手ダイエーが進出してしまったので、ダイエー以外の通常の商店がさびれてしまっていて本屋1軒もない。パチンコ屋のみである。不動産屋さんとの約束の時間よりも早く来てしまったが、雨は降るし、時間を潰す場所がないので難儀した。マクドもなくミスタードーナツのみで、付近にこの手の店がないので、驚く程、混み合っている。駅からの距離よりもこうした部分(町に生活感ない)が気になった。

 三宮等の神戸の都心が非常に近いので、みんなそこで買い物してくるという訳か。新開地行きの電車の本数も多い。仕事でこの辺を直行直帰で回るには非常に便利。

 住宅の裏は中学校の校庭で野球ネットが貼ってあり、きっと昼間は野球の練習でウルサイかも知れない。右手は、学校への通学路で自動車は通行禁止の細い坂道。正面は、通常の住宅だが、豪邸で、庭が広いので、向かいの家の中は見えない。唯一、ご近所さんが気になるのは、左となりのみだが、距離がある程度あるので、あまり気にはならないだろう。(カーテンは閉めるかも知れないが。)

 もっと高額な新築物件でも環境の悪いところにギチギチに詰め込んで建設されていると思われる様な劣悪な例が一般的であるが、それに比べると雲泥の差。あんなところに金をかけて美麗な家を建てても、なにかお金がもったいないというか、プライバシー等の住環境なんか気にならないのかと思う。私は、人間嫌いなので、余計にそう思う。

 家は、コンクリート土台で、シャッターがある上等な車庫がついている。(私はクルマがないので、物置として利用か。今の困っている荷物の大部分がここに入れられるだろう。)

 その上に2階建ての住宅が建っている。敷地が狭いので、間取りも少ない。3SDKという聞いたことがない分類である。事前の話だと外壁の損傷がないとの話だったが、大きめのクラック(これは、家の中までつながっていて、充填補修してある。)モルタルの剥がれ落ちもみられる。

 その他、小さな亀裂が2箇所。前々回見学の畦野の家の様な基礎部分の損傷はみられないようだ。家の中は、家の中は、畦野の物件に比べて相当痛んでいたが、壁の損傷もあるが、それよりも2階の天井に明らかに雨漏りとみられる染みが1箇所。キッチンとか壁とか風呂場のタイル等も老朽化しているが、実用に使えれば、補修、リフォームの必要性を感じない。奥さんなど女性がおれば汚いと思うかも知れないが、私の場合は、一応綺麗?に掃除して、畳のみは貼り替えるか、上にそのまま絨毯をしくか等する程度。

 リフォーム費用は、250万円位という。これでも安いが、僕には払えない。別にこのままでも差し支えない。

 この家の最大の難点は、結局、雨漏りである。この修理にいくらかかるかという点である。「この価格帯の中古住宅は、築年数も古いし、みんなこんなもんですよ。」と不動産屋さん。

 しかし、あんな激震でもこの程度の損傷で済んでいるので、この家は、築年が古いのに耐震設計が偶然、優れていたのかも知れない。

 設計者か、前の持ち主の趣味か窓が全て小さい。壁の構造が分厚く、モルタルというよりもコンクリ風で、エンブレムの様な装飾が入っている。(これは好き嫌いが分かれるかも知れないが、家にとっては、デザイン上のアクセントにはなっているようだ。)

 価格は、瓢箪山の家よりも、100万円高いが、付近の生活水準は、私が現在、居住しているニュータウンとあまり変わらず、周辺が文教地区だし、空気も自然環境も抜群だし、そういった点では、ハイクラスと思った。

 前にこの隣駅に住んでいるアメリカからやって来た商社マンのお宅を訪問したが、こうした人達が静かに自然を楽しんで暮らす場所らしい。

 オフィスに戻って住宅ローン等の説明を受ける。「ガーン」と思ったのは、生命保険に入れないとローンがおりないという点と、火災保険料の値段が案外高いということ。

 ローンの支払いは、毎月3万円程度だという。この程度の月々の支払いで、これくらいの家が手に入るとなれば、やはり、誘惑に負けてしまうが、やはり、ローンがおりないと契約自体が出来ないので、意味がない。

 前にお世話になった某大手商社系列銀行系の不動産屋さんは、契約申込みをその場で迫ったが、今回は、そんなことはなかった。S林業の営業マンが紳士的なのか、私には見込みがないと思ったのか、受付票というのを書かされて、それで勘弁してもらった。

 写真は、三田駅から乗車した神戸電鉄有馬線、途中で有馬温泉行きの路線等もあり、行楽と住宅地が一緒くたになったところ。

 鈴蘭台の駅も夏なのに非常に涼しかった。
 この路線は、「山また山」である。