発電所復旧よりも変換器の増設の方が早い2011/03/28 09:52

 関東地区の度重なる計画停電の影響で、震災後の復旧が遅れ、日常生活にも影響が出ている件で、もはや東電を信用することは出来なくなっているのだと思われる。

 つまり、東電は、自分のメンツで、自社復旧、電力供給再開を行おうとしているが、福島原発の事故対応(復旧ではない)で手一杯で、これ以外の発電設備の増強も無理だし、福島第1発電の稼動再開も数年後以降になるとみられるならば、この電力不足の状態は、最悪、数年、あるいは、1年間は続くとみられる。

 そうなると、政府は、緊急措置として、東電側に命令を行い、西日本の、交流周波数60Hzを50Hzに変換するコンバータの設置作業を最優先にさせて、更に他の電力会社、あるいは、海外にも協力を要請して、不足する電力を西日本から供給させる計画を最優先にした方が現実的だと思われる。

 今、現在、首都圏の復興を停滞させているのは、計画停電なので、1日も早い、少なくとも1~2ヶ月の間に電力供給を安定させるには、この方法しかない。

 日本がかつての後進国であった明治時代に、東日本と西日本と違う国・会社の発電設備を導入したことで生じた東西の周波数の違いは、戦後の復興期、あるいは、あれだけの高度経済成長の時期を経ても、そのままにされてきた。こうなると、今の様な「有事体制」での電力供給にも支障が出ざるをえない。

 今回の震災を契機に電力周波雛の全国統一を事業化して本格的に取り組むべきである。

 地デジとかそうなどうでもよいことは、政府は、熱心だが、生活に絶対必要なライフラインの電力については、なおざり放置されてきた点に、今の日本の駄目な点が浮き彫りになっている。