稲のオシッコ2008/03/19 00:12

 仕事取材でおおさかATCグリーンエコプラザに赴いた。
 今日は、「環境ビジネスマッチングフォーラム2008」という事でエコ関連の企業や大学がプレゼンを行った。
 特に、趣旨として面白いのは、「環境ビジネスでどんどん儲けなはれ。」という事。
 これまで環境ビジネスといえば、リサイクル会社や環境関係のエンジニアリング企業、農業バイオマスマス関連が中心と言うイメージだが、どれも、「環境を保全しないとお上から色々言われるさかいに。」という事や単なる企業イメージアップ、精々がISO認証を受けるといった事で、収益に結びついていないという点。
 最初に和歌山大学のシステム工学部の吉田登先生が「環境ビジネスのポテンシャル」という演題で講演したが、今後20年で最も成長が見込める環境ビジネスは、燃料電池だそうだ。
 また、環境ビジネスの主流は、これまでは、国の助成事業の一環として、第1次、第2次産業、つまり、ハードウェアが中心であったが、今後は、第3次産業や第4~5次産業(情報、企画関連)に主流が移るという事。
 行政の助成も今後は、「どんどん儲けなはれ、そうでなければ、ペナルティ払いなはれ。」という事で、収益が得られることが前提であるし、環境ビジネスクリエイターやソフトウエア面の活動が活発になる事を主眼としたものになると言う。
 当日、参加していた企業の中でも、例えば、環境教育の教材や、生分解性プラスティックのゴミ袋ビジネスが面白かった。
 環境教育の教材は、ある意味でニッチとなっている。教育制度改革で教師の資格をもたない民間人が教育現場で受託して事業や実験、教材の提供、エコツアー等もろもろのことが総合サービス産業としてやっていく事が出来る様になった。単なる教材提供からサービス業への変貌である。
 また、ゴミ袋については、大分前にこのブログでも取りあげたが、自治体が直接市民にゴミ袋を無償または有償で配布、あるいは、購入するというシステムであり、膨大な量のゴミ袋が消費される時代がやってくる。
 従来のゴミ袋では、焼却炉を傷める高熱や有毒ガスが発生する。生分解性であれば、生ゴミの場合は、そのまま堆肥発酵させることさえ可能。ヨーロッパでは、実際にそんな形でコスト低減と環境保全を両立させているという。
 しかし、一番、面白かったのは、「稲のオシッコ」の話であった。これは、滋賀県のNPO法人農環境と食健康を考える会のバイオマス農法である。
 有機農法は、堆肥を微生物によって非常な高温で発酵させたものを使用する。
 これは、田圃に肥料を蒔いた段階でも発酵が促進されている為に地温が上昇する。すると稲は、面白い事に地温が暖かい方に根を伸ばすので、通常の化学肥料を用いたよりもずっと深く長い根を張る。
 写真でみたところ大体3倍程度。この為に倒伏の被害をかなり少なく出来るメリットもある。
 また、稲は、成長するにつれて、オシッコ(老廃物)根から発散させる。そうすると、有機肥料によって菌叢が活性化された効果もあり、バクテリアがそのオシッコを食べに集まり始める。
 バクテリアの活動によって、稲の生長に有用な栄養分を産み出し、それが吸収される。
 私はこれまで有機肥料と言うのは、そこに含まれる窒素栄養分が直接吸収されると思っていたが、実際には、バクテリアによる変換作業が行われるという訳。
 この時期になると雑草が生えてくるが、窒素肥料に比べて雑草の量はかなり少なく草丈も低い。
 これは、稲に比べて雑草は、オシッコが少ないので、バクテリアが集まらない。つまり、成長に有用な栄養素が吸収出来ないので、成長出来ないという。
 実際に通常農法とバイオマス農法で雑草の根を比較してみたが、確かにバイオマス農法では、根の長さが非常に短い。
 アメリカでは、大豆等の農作物の98%がGMOで、耐除草剤効果を持つ品種が植えられている。成長を加速させる為にハイカロリーの窒素肥料が多肥する為に雑草をもはや通常の作業では除去出来なくなっている。そこで、強力な植物生命体が生存出来ない様な除草剤が使用される。普通ならば枯れてしまうが、遺伝子組換効果で大豆だけが生き残る。
 この方法では、たしかに大幅な反収アップが期待出来るが、土壌の有用菌は殆ど死滅、更に、人間でも悪い食事や酒ばかり飲めば、汚いオシッコが出るのと同様に、土壌には老廃物が蓄積される。
 この為、転作が必要不可避となるが、やがては、地力が衰えて塩分濃度が上がってしまう。
 そうなれば、大量に地下水を汲み上げて塩分濃度を下げなければならず、地下水の枯渇といった問題も発生する。
 実際に世界の穀倉地帯のアメリカの中西部の地下水の内、25%が失われており、短い間に耕作事態が困難になると言われている。
 話は長くなったが、持続可能な農法を行わないと何もかもが失われてしまうという事。

ああ、スッキリしたぁ~2008/03/19 14:34

これまでASAHIネットのWEBにアップしていた動画は全て、YOUTUBEに引っ越した。
 HPの容量を管理ツールでチェック。全部で51MBと半分以下に減った。
 ここに自作樂曲のMP3ファイルをアップロードする事にする。これまでブログに発表した動画の引っ越し先は下記の通り。
1.ライト兄弟フライヤー一号機の飛行firstflight
http://jp.youtube.com/watch?v=RQ_Qj1TwyhQ
2.ゴキブリロボットの歩行
http://jp.youtube.com/watch?v=lIVIpcxeqgg

3.源氏祭り時代行列
http://jp.youtube.com/watch?v=ZMSVE3UCtxo

4.若草山の山焼き
http://jp.youtube.com/watch?v=PUw24Tsvnr0

パステルカラーの街2008/03/19 20:20

FZ18で撮影
 私は、神戸の街が好きだ。この街は憧れに満ちている。幼いときに私を養い切れない両親は、小豆島の画家の祖父の元に数年間私を預けた。
 両親から見放されたと言うか見捨てられた僅か5歳の私は一人で船に乗って小豆島に旅立った。
 そんな私を暖かく見守ってくれたのが神戸の街。
 しかし、地震の後、神戸は変わってしまった。潤いが無くなった。
 実は、先週の土曜日から火曜日までずっと休み無しで、神戸、京都、京都、大阪南港と連チャンで出歩く羽目になっていて本当に疲れている。
 そんな憂鬱な気分を慰めてくれたのは、パステルカラーの街だった。
 神戸の街がみんなパステルカラーだったら絶対に移住すると思う。