デジカメ、春の新製品ラッシュ 迷ったあなたに!2009/01/29 00:16

 さっき、パナソニックから配信されたメールで、LUMIXの春の新製品7機種が発売されるという。
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn090128-8/jn090128-8.html
 「凄い!」一気にこれだけの機種が発売してくるパナソニックの積極性はなんなんだろう。

 新製品の傾向としては、画素数1200万画素が平均となり、前機種に比べて200万画素アップしていること、TZ7の様にコンパクトズームモデルのズーム倍率が光学12倍に、防塵・防水対策モデルFT1、そして、スタイリッシュコンパクトタイプFX40、大型液晶モデル等々。
 今回、同社が拘ったのはカラーリングである。以前、このブログに紹介した通り、ユーザーアンケート調査で好成績を獲得した色の組合せを重視しており、高機能化とスタイリングに力を入れている。
 
 こんな風に続々と新機種が出てきては、買う人は、結局、性能とかよりも見た目良さとか、カタログの数字機能(スペック)に目を奪われると思う。
 私もそうなって来たので、所有しているデジタルカメラのスペックを表にまとめてみた。
 G1は、画素数は、1200万画素を越えているというが、そんな印象はあまりない。メモリーカードからパソコンにデータをコピーする時に「更に遅くなったなあ」と感じるだけだ。
 一番拘るのは画質だと思う。その目安として、
①CCDの大きさ(35㎜フィルム比換算倍率) これは、画質に直接関わってくる。換算倍率が低い程、通常は画質は良い。それだけCCDの素子間に余裕が出来る為。
②画素数
 画素数は、600万画素を超えておれば、家庭での使用法では、問題はない。業務用印刷でも全紙印刷にも800万画素以上あれば、十分である。1200万画素も必要ない。
③CCD有効利用率
 CCDの画素を全て使い切らずに余裕を残してある方が、ノイズは少ない。画調が整いやすいというメリットがある。
④画質計数
 これは、私が考案したもので、
計算式は、
 1/換算倍率/画素数/CCD有効利用率*1000

この数値が高い程、描画に余裕がある写真が撮れるので、ノイズや埃っぽさ、画像の抜けの悪さ等が回避出来て、色調の良好な写真が撮影出来る筈。

それで私が所有しているカメラに今回の新製品FX40を含めてソートしてみたらこうなった。FX40は、1200万画素だが、画素数を上げるには、画質的ほぼ限界に近づいているようだ。

それと注意して欲しいのが換算倍率で、この数値を比較することで各社の製品のCCDの大きさ、規格が判る。同じパナソニック製品でもFZ18とFZ28では、CCDが違う部品が使用されていることが数値の上でも検証出来るし、このデータを見ても、FZ28よりもFZ18の方が、画質が良好であったことが判ると思う。

意外なのは、DSC-W120がG1の次点に来ていることで、たしかにニュートラルでクリアな画調という点から考えるとそんなものなのかと考えたりする。LX3も良い製品だろうと想像がつく。

尚、この比較表には、光学系の構造や性能等は含まれておらず、更に画像処理エンジンの優劣、ハードウエアも含まれていない。

◎手振れ補正は本来は光学性能ではマイナスに

常識的には、光学系の精度という点で考えると、手振れ補正はついておらない方が優れている。また、手振れ補正がついている場合は、光学式よりも、センサーが動く方式の方が、光学的には良好であることは察しがつく筈だ。

手振れ補正は、必要悪だ。超望遠ズーム等はついていない手持ち撮影は不可能。実用を採るか、性能を採るかのジレンマである。

(画素数と画質の関係・補足)
デジタルカメラのCCDの構造と画素数の関係はここをみれば一番判りやすいと思う。素子の1単位は、3個の超マイクロレンズと3色分の感光素子(カラーフィルター)、フォトダイオード、シリコン基盤、その他の伝達部分で構成されている。これが1000万個も小さな板の上に乗っかっているのだから驚きで、それにしても凄い技術だと思う。
http://www.doicamera.com/jp_digital_camera_megapix.htm

特にAPS-Cと1.8型CCDの大きさを比べてみると、もう、その優劣さということも判るし、コンパクトデジカメでいかにギリギリの画素数追求を行っているか理解出来るだろう。

質感の追求2009/01/29 18:58

CyberShotDSC-W120で撮影
 ガラス工芸の展示を撮影したもの。ホワイティ梅田からヨドバシに抜ける横道のエスカレータの横に展示されていた。
 カメラは、CyberShot DSC-W120である。前回の記事で、意外にもG1に次ぐ、上位の判定が出たDSC-W120である。最も質感が出るガラス細工を撮影してみたが、自然に光沢等が撮影出来ている。
 入門機であり、ズーム倍率は4倍で、機能も限定されており、撮影した感触はあんまり快適ではないが、良く撮れる。
 結局、高い値段のカメラ程、外見、デザイン、撮影の快適性、ズーム倍率、広角等の工夫が行われている。それが商品価値を高めているというのだろう。
 画質を追求する本質は、かなり異なるものだと思う。同じクラスというかこれよりも6千円程高い値段で購入したNIKONS-600は、以前比較写真を撮影した記事を掲載したが、やはり、大きな違いがあると思う。

 ところでこの作品の作者は、向山麻子氏(東京ガラス工芸研究所研究科修了)でユニークな作品が多い。
http://www.tgai.jp/
 ガラス工芸と言えば、従来は、容器等が多かったが、最近は、マテリアルとして様々な造形が試されている。こういった学校が学んでアーティストになれれば、幸せだと思う。上は、蓮の花をデザインしたものか。下の正体は分からない。どの様にすれば、こんな文様を封じ込めることが出来るのだろうか。