ミツバチ不足2009/04/25 08:48

 ミツバチの大部分が死滅してしまって受粉作業が進まず、農産物に被害が出ているという。
http://www.asahi.com/national/update/0424/TKY200904240301.html

 実は、このミツバチ不足は、世界的な問題となっている。その原因については、環境の変化等が挙げられるが、最近、浮上してきているのが遺伝子組換え作物の影響である。

 現在、菜種やとうもろこし、大豆等を中心に遺伝子組換え作物への転換が進んでおり、アメリカ等では、7割方が組み換えだという。

 遺伝子組換え自体が問題になる訳ではないのだが、害虫耐性を持った遺伝子の組み換えが実施されている作物がある。(昆虫がその作物を摂食したり、花粉等に触れると、殺虫作用を発揮する。)害虫に対して非常に有効で、殺虫剤の散布回数が減るので、むしろ「オーガニック」だと言う人もある。

 しかし、実際には、害虫以外の昆虫である蜂や蝶等にも影響が報告されている。こうした遺伝子組換作物は、花粉の飛散量も大きく、本来は、遺伝子組換をしていない地域の環境まで汚染する可能性があるという。

 欧州では、EUは、組み換え作物の栽培を認可したが、実際には、ドイツやその他の国では、環境保全の問題から政府個別の判断で反対している。日本は、当然、アメリカよりなので、反対の使用がないので、作付が今後更に増える可能性があるということ。また、輸入穀物の種子がこぼれて、組換作物が発芽する等で、汚染が広がる可能性もあるという。

 商社では、ミツバチ不足を補う為に新たに受粉用の特性を強化した遺伝子組換え蜂の開発を農家への供給事業を計画しているところもある。こうなれば、いたちごっこで、結局は、開発業者、輸入商社のみが儲かる仕組みになっているようだ。

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