撮像素子は、「カメラの生命」である2009/05/21 22:11

PENTAXDLで撮影
 ペンタックスのK-7が6月末に発売されるという。
http://hyobans.technorati.jp/article/16383
 
 これまでのペンタックスのデジタル一眼レフは、普及機については、少し、質感の安っぽさがあったが、コンパクトで使いやすく、画調も気に入っていた。

 そんなことをエラソウにいっても、私のペンタックスは、istDLという時代遅れのカメラだが、S-M42マウントからKマウントまでの幅広い手持ちのレンズ群を使えるので、時々活躍したりする。

 使ってみて感心なのは、やはり色調の美しさである。独特の発色が鮮やかに出る。鮮やかといっても、LUMIXとは違う、暗い渋めの鮮やかさ。ディテールの描写力も素晴らしい。

 K-7では、私のカメラには無いライブビューやら手振れ補正、高速連写(秒速5コマ)がついていて良いらしい。

 価格は、ボデーだけで13万円位。値段が下がれば10万円前後が期待できるか。それならば、買いかな。

 私のデジイチは全部が普及機なので、そろそろしっかり使えるカメラが欲しくなってきた。

 最近、デジタル一眼レフのカメラ気になるのが、画像素子である。

 ペンタックスも昨年までは、一眼レフは、国内生産だったが、海外に生産を移管している。それだけだったら良いのだが、撮像素子も韓国製だったりする。

 撮像素子は、「カメラの生命」である。これでカメラの画質の特徴が位置づけられる武士の刀の様なパーツである。

 数年前までは、国産のCCD素子を使用したものが多かった。当時、C-MOSを使用していたのは、EOS位なもので、これも独自仕様高級品。

 
 CCDは、それぞれの受光素子から発生した電荷を一斉に外部増幅回路に送信する。送信レートは一定である。

 一方、C-MOSは、素子だけでなくて、超集積回路の上に細胞の様に感覚器が1000万個以上並んでいる部品で、それぞれのピクセル当たりの増幅能力を持つ。

 このC-MOSは、個々の画素が活動するので、一定では無いし、画像データの転送速度も遅い。この為、高速で移動する物体(昆虫とかレーシングカー等)の撮影には不向きだと言われて来た。画像が歪んでしまうのである。

 最近では、随分と改良されており、その様な欠陥は克服された様だ。しかし、CCDとC-MOSの画調の違いは相当大きい。また、海外でのOEM生産なので、もはや、メーカーオリジナルの画調では言い難い。

 あるサイトでNIKON D70SとNIKON D90を同じレンズで撮影した画像を拝見したが、やはり、CCDを使用した70Sの写真は、クリアで新鮮な感じがして、ややクールな感じ。一方、90では、画調が柔らかくなり、ウォームな感じ。輪郭がぼやけるような感じ。

 CANONのEOSも私が所有しているKISSというどうしようもない入門機でもその様な特色が現れている。特に初代kissoDegitalなんかは、銀杏が白い土塀に反射しているのを撮影すると、ほとんどホワホワと黄色いに滲むような輝くに撮れてしまう。ソフトフォーカスではないのにそんな感じ。CANONのカメラのイメージは、シャープさよりも画像のそういった溶け込みというか品良い柔らかさが感じられ、それは、IXYでも同様のつくりかたがされているので、これがCANONのポリシーなのかも知れない。

 私は、ルノワールよりも浮世絵を好む。

 こんな私が、K-7にC-MOSが採用されていると知って少し、ガッカリした。あのペンタックス特有の色温度感が再現されるのか、クリアの質感はどう変わってしまうのか、少し憂鬱である。

 出来れば、CCDで出して欲しかったが、コストダウンという面もあり、こんな風になってしまったんだろう。

 写真は、Pentax IST-DLで撮影した桜草。このカメラ良いのだが、外でレンズ交換したらホコリが撮像素子についてしまうのが欠点、結局、屋外でのレンズ交換は恐くて出来ない。家でホコリに注意しながらの作業になる。初期のデジイチの哀しさである。

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