新幹線引退式典にみる「ニセの懐かしさ」の演出2008/11/30 14:23

IXYDIGITAL70で撮影。
「O系新幹線、今日引退」ということでTV報道がされていた。
 そこで気になったのは、30歳そこそこの人が、「懐かしいですねェ~」と連発していた映像である。
 この人にとって本当に、〇系新幹線が懐かしいのだろうか。
 〇系新幹線が懐かしいのは、私がギリギリの世代だと思う。東海道新幹線開通のTV番組を真空管の白黒テレビで見ていて、「これが、どうゆうことであるか。」を理解出来る様になるギリギリの年齢、つまり、幼児後期の年代だったから。
 30歳位の人で、「昭和ブーム」となっている状況、実際に「昭和の味」と似ても似つかない洋食チェーン等、腹を抱えて笑いたくなる様な文化現象。
 彼らには、「懐かしさ」なんてある筈がない。その空虚さを満たす為に、レトロ=懐かしさというのが、脱オタク世代を中心に創出され、それが、ビジネス化されている。
 それは、中高年世代向けのカメラ、俳句、旅行、大学社会人入学、カルチャー教室等、「エセ本物志向」と同類のものだと思う。

 世相が暗くて世知辛いので、こうした「嘘を楽しむ」以外に慰めというのがないのかもしれない。

 写真は、私が小学校の特に整理した「切手アルバム」である。波消しばっかりで恥さらしだが、ここから収集癖が始まった。

 新幹線が開通した年に、IMFの総会が東京で開催された。日本が金融・国際経済社会への本格復帰したことを象徴させる事件である。また、八郎潟が完成した。既に、戦後の食料難の時代に計画された八郎潟建設は、完成してみたら、「米余り時代」で不要になっていた。

 この他、富士山レーダー完成、逓信総合博物館完成等。逓信(ていしん)ということば、「20世紀の死語」と化している。

 また、「国立こどもの国」なんてものは、今や、幻の存在である。大体、「国立」ということば自体が、民営とか規制緩和の名のもとに福祉政策が後退していく中で、意味をなさなくなっている。

 それにしても、この切手の毒々しい洗練されないデザインはどうだろうか。あか抜けしない世代だから、新幹線が「未来の乗り物」に見えたのである。

 くみ取り便所やクーラーのない生活を知らない30歳台の人が、こんな時代であったことを知ったら、果たして、「懐かしいですねぇ~」なんて言うだろうか。

お猿さん。2008/11/23 22:14

FZ28で撮影、18倍光学ズームで遠方から撮っているので、猿は自然な表情をみせている。
 これが、LUMIIX FZ28追いかけAFモードで撮影した箕面のお猿さん。(18倍ズームのテレ端)
 お猿さんは、家族でこの辺りに出没した様で、人間が見物されているのか、猿が人間を見物にやって来たのかわからんかった。
 これが一番、良く撮れていたもの。

 お猿さんのビデオは、こちら。(HDモードなので縦長に圧縮されてしまっています。)

http://jp.youtube.com/watch?v=wXJ0X2rI018

これは、ライカ風オブジェなんだよ2008/11/19 22:18

IXYDIGITAL70で撮影。(640*480)
小坂学さん(大阪市在住の嵯峨美術短期大学を出られてユニークな活動をされている)が制作されたオブジェ。

左のLEICA-M2というレンジファインダーカメラを彷彿とさせるような作品。

 実際のカメラの大きさは、6*6サイズのカメラ位の大きさで実物よりも幾分大きくつくられている。

 M2をロシアかソビエトのゾルキー等を製造しているメーカーが作った様な幾分、ゆるキャラ風だけど、レバー類やレンズの鏡胴等の構造等は、結構リアルに模倣されている。

 こんなカメラが欲しくなる。
 下のも馬鹿でかい時計である。

 失われたアナログ(銀塩・ゼンマイ)世界への憧憬がテーマなのか。

 下の箱を見て欲しい。高級感をそそる説明書やパッケージまで模倣されている。

夜中に不気味なグロテスクなオブジェ達2008/10/15 23:20

IXYDIGITAL70で撮影。
 今年も10月15日から大阪の靱公園で「花と彫刻展」が開催されている。
 例年のことながら、恐らくアマチュア作品だと思うが、実にユニークな彫刻やオブジェが花と一緒に展示されるので、この4年間かかさずに観覧している。
 何時も、訪れるのは、夜だ。
 一番左は、ムーミンに出てくる様なスティンキーに似たキャラクター。甲虫を思わせる動体と足。カフカの虫か?頭部は非常に小さいロボットの頭部、左肩のアイテム等は、ラピュタに出てくる空中庭園庭師ロボットに似ている。
 その右は、頭部が無い鳥。恐らく歩行タイプの鳥で、ホロホロチョウや家禽類か。昔、鶏をつぶす時に首をちょん切られて、それでも、暫くのまま走り回る様子を見て、実におぞましい体験をしたが、その様なイメージ。右上には、退化した翼が見える。この部分の彫刻は非常に巧みである。脚部も凝っているが、もう少し動きの感じが欲しかった。
 その右は少女像ということだが、お化け屋敷にしか見えない。紫色の唇と顔が妙に生々しい。夜中にみたら怖いと思う。
 その右は、疑似植物体。実は、これは、薄暗い中でみたら殆ど何も見えないのだが、フラッシュを炊いて撮影すると実にこの様な雄弁な造形が浮かび上がる。左側が花で右は、朝顔等にみられる竹細工のツル巻の支えの様にも見える。
 その右は、超グロテスクで、恐らく奈良の観音菩薩展かなにかみた十一面観音菩薩のイメージだろうか。実際に4つの面を合計すると十一面が存在している。見ようによっては、エイリアンの捕食用に固められた人間の頭部の様にも見える。これも夜中にみたら、凄く怖いと思う。
 これ以外には、大部分がヌードの女性だが、みんなブリブリした肉体造形で写実的だが、私のタイプではなかった。
 他にも抽象オブジェが満載。こういった立体オブジェの面白さは、あらゆる方向から見てもイマジネーションが沸くことで、こういったアートの醍醐味でもある。

今年もハロウィン2008/10/14 22:46

IXYDIGITAL70で撮影。高感度
 今年もハロウィンということで、近所では、こんな飾り付けをしている家が多くみられる。
 こういったグッズの製造と販売をされている会社関係の方が住まわれているので、そのおどろおどろしい飾り付けが大変な衝撃なので、瞬く間に流行になってしまった。
 夜は暗くて物騒で、大分前には怖い犯罪事件まで起こってしまった場所なので、こういった照明でも少しは、道が明るくなってありがたい。
 昨年は、子供達を脅えさせた骸骨は、今回は、控えめに飾られている。

「これは、まるで21世紀のバベルの塔だ。」2008/09/11 20:15

Coolpixs S600で撮影。高感度モード
 「神は、人間の傲慢な振る舞いを決してお許しにはならなかった・・・・」
 梅田に建設中の新社屋ビルだが、下部の外装構造が今日、始めて表面に見える様になった。また、上部階の白い外壁も...
 実に恐ろしく大きな建物である。建物の寸詰まりの構造、下部外壁にアーチがあり、上部には、長方形の窓がある点など、16世紀のネーデルランドの画家、ピーター・ブリューゲルが描くところのバベルの塔にそっくりだ。
 ブリューゲルは、バベルの塔をただ、空想で描かず、16世紀の建築工学の最新の成果を応用して、当時の建築手法で、バベルの塔を建築すれば、この様になったであろうと推定して書いている。
 また、螺旋状の構造、あるいは、石材や建材を運河を使って帆船で輸送するといった部分まで推定して描いている。
 阪急ビルの場合は、上部にクレーンがあるので、更に、天に向かって頂上部が伸びていく筈だ。
 21世紀の不遜な人間どもの所業を神は、どの様に見られているのだろうか。
 旧約聖書の神は、人間の言葉を通じなくしたが、現代社会では、機械的な言葉は伝達されていても大切な人間のマインドを言葉に託すことは、既に難しいことになっている。
 心が言葉で伝えられない時代、既に、こうした罰を神は人間にお与えになっておられる。

意味不明の金属物体達2008/09/10 09:14

Coolpixs S600で撮影。高感度モード
 このオブジェは、阪急梅田駅に向かうエスカレータの横の壁面に展示されている。
 この作家のオブジェ、これ以外にも真空管ロボットや飛行船、意味不明な物体等があり、それぞれが面白い。
 金属マテリアルの楽しさが、模型・ブリキオモチャ好きな私には魅力だ。