大阪市が作った博物館施設としては、例外的に非常に面白い2009/06/07 11:08

lumix-G1で撮影 標準ズームレンズ
 甲板から船倉に降りたところ(写真上)、実際の積み荷スペースはかなり広い。手前側にキャビンがあり、金比羅大明神が上、下に仏壇が設置されている。航海の安全を金比羅さんとご先祖様にお祈りした。(写真上)

 和船は、洋式船の様にキール(竜骨)はなく、その替わりに航(かわら)いう構造材が船底の基礎部分を貫通する方法で強度を維持している。大型船は、複数の木材を寄せ木しているが、小型船は、単一の用材を加工される。この為、小型船は、用材の大きさに船の大きさは左右されるが、この様に寄せ木を行うことで大きな船も造れる様になった。(写真中)

 これは、上面は側舷に接する部分の構造材でこちらも寄せ木を更に組み合わせて構造化し、強度を上げている。木の組合せ方を工夫すること精緻な作業の為に防水性は非常に優れていたようだ。(写真下)

 私は幼時、小豆島に預けられていたが、毎日の様に船大工さんの元に通っていた。その時に建造過程を目の当たりにしたが、はやり、航(かわら)から側舷、更に船主、船尾の仕上げ方の順序は変わっていない。航(かわら)にはアール(曲線)がつけられるが、単航船(たんこうせん)の場合には、アールは、木材を炙って曲げる作業が必要になる。この作業は、みものであった。

 船大工さんが、「洋式船もつくっているところがあるからみてみなよ。」と連れていってくれた草壁港の造船所では、こちらは、巨大な木造船(洋式)が建造されており、その独特の形状を持ったキールやスケルトン構造、エンジンが載る基盤の部分の分厚い強度設計等見飽きなかったものだ。

◎今回のなにわ海の時空館の見学は、こうした幼い時の出来事を想い出させてくれた。大阪市が作った博物館施設としては、例外的に非常に面白く、あまり、知られていないようだから、是非、近所の方は、ご見学をお薦めしたい。
http://www.jikukan.or.jp/nani/01.html

Lumix-G1で撮影した他の写真は、アルバムへ
http://www.picmate.jp/156433488/albums/284683/

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