お向かいの犬が死にそうだ2010/10/08 10:20

お向かいの犬が死にそうだ。

この老柴犬は、お散歩で歩けなくなっても買い主様に抱えられて、連れていってもらっていたが、いよいよらしい。

ここ2~3日は、散歩も見かけない。
夜になるとエンエンと寂しそうな悲鳴の様な鳴き声が聞こえる。
きっと苦しいのだろう。

犬も人間も同様に死ぬときは苦しむ。
買い主も、人間の家族を失った様な哀しみにとらわれるだろう。

ここの買い主さんが、老犬をいたわっている様子をたまたま、この家を見学にきた時に見かけたことが、この家を買う決意につながった面もある。

でも、幸せは、長くは続かない。
それが宿世の因果だ。

実質的に意味がないのである。2010/10/08 10:28

最近、人文(文化関係)で評論か研究か判らないものが増えている。

最近の人文、特に文学、民俗、宗教、思想関係で、新しい「視点」を提起して、その視点から対象をみれば、新たな発見・結果が得られるというコンセプトの論文があまりにも多い。

フィクション、詩歌等の文学作品、あるいは、宗教、伝説、史実、伝記等は、そういった「評論的研究」の対象になりやすい。

つまり、具体的な実象はなくて、本質は、「空」なので、なんとでも言えるのである。そうして、実体も「空」、検証も「空」したがって結論も「空」なので、意味がない訳。

佛大の先生(一部には、文献学による実証的な研究をされている方もいらっしゃるが、この場合も、その文献の解釈によって導き出される結論の真実性を検証することは不可能で、限りなく「空」に近い。)や、院生の方々の多くが、紀要などにこうした評論的論文を多く掲載される様になってきていることは嘆かわしいことだ。

先行研究の分析・反論→視点の形成→視点に基づく仮説の証明→仮説に基づく演繹的展開→仮説の機能的検証→結論

この様なプロセスで論文が書かれるが、最初の視点自体が個々の人間によって異なり、普遍性がないので、数多くの論文を書くことは可能だが、実質的に意味がないのである。

弱いところから、どんどんと枯れていく2010/10/08 11:00

 倉本聰著の「北の国から」の出版元等「知る人ぞ知る」の理論社が民事再生法の適用を申請し、事実上の倒産となった。児童書を中心に出版していた会社だが、優れた作品を多く世に出していた。いい加減な研究書よりも、ずっと価値がある子供の本を永年出版し続けていた。

 文学は役に立たないが、「児童書」は、教育的な効果が期待出来る。幼児の思考力、感性を高めることは、将来の実質的な効果につながる。

 こうした弱いところから、どんどんと枯れていくのが、今の日本の経済文化の状態である。

☆☆☆

 (株)理論社は10月6日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。会社側は「営業は継続し、早く再生を果たしたいと」としている。
 負債総額は約20億円。
 児童文学図書を中心とする出版社で、昭和22年5月、季刊誌「理論」の創刊をもって創業し、戦後の子供たちに夢を持つようにと創作児童文学の出版を扱ってきた。昭和40年代にはミリオンセラーとなった灰谷健次郎著の「兎の目」「太陽の子」や60年代には倉本聰著の「北の国から」を出版、近年でも「ルリユールおじさん」「ワニばあちゃん」など絵本をはじめ話題受賞作品の扱うほか、学校の課題図書に選出されることも多かった。
 しかし、近年の業績は一進一退が続き、最近では少子化の影響もあり売上が減少、平成20年4月期は年商15億7600万円を計上したものの、実質赤字で厳しい状態が続いていた。また、運転資金のための借入金負担も大きく、年商規模に近い借入金負担は財務をさらに圧迫していた。