そうか、パソコン時代も終わりか2011/01/07 10:42

 日経新聞電子版記事「さらばパソコン マイクロソフト30年目の決断」

 マイクロソフトがウインドウズの次世代バージョンについては、パソコン以外の端末にも重点を置いて対応させると発表した。パソコンの覇者がパソコン時代の終わりを宣言したようなものだという。

 以前もウインドウズモバイル等のOSがあったが、今回は、パソコンとの垣根を無くして、同一のレベルでの対応を考えているということなのだろうか。

 最大の特色としては、携帯スマートフォン等の半導体でも動作する様に開発されるという。

 私、個人の意見としては、ウインドウズの退潮の原因としては、結局、ハードウェア業界との同調による新OSの開発体制の連携が破綻したことが大きい。

 つまり、CPUの性能がどんどん改善し、進歩しているが、デュアルコア以降は、性能の改善が頭打ち。折角、ハードウェアが改善しても、OSが重く、セキュリティホールだらけ、ウィルス対策ソフトでガチガチに固めてしまうと、なんの為のマシンやOSのバージョンアップがされたのか判らなくなる。

 また、世界的な景気の後退や、クラウド等の技術の発達で、パソコン自体のOSやハードウェアへのニーズが後退し、需要はむしろ、ビジネス以外のゲームや携帯、モバイルでの多様なライフスタイルへの対応が求められる様になっていることも大きい。

 ウインドウズが失敗した原因としては、OSの範疇を超えた肥大化にある。また、バージョンアップが非常に複雑で、その度に再起動が必要など、ユーザーへの大きな負担を与えたことによる。

 今後のOSの方向性としては、軽量化とシリコンメディアに密着し、OS自体がハードウェアに組み込まれた形での供給が主流になると思う。

 つまりOSのファームウエア化である。つまり、デジタルカメラと同じ様な形。データやアプリケーションの互換性は保ちつつも、ハードウェアへの傾斜が強くなる。

 そうなると、MS-DOS時代に逆戻りの様な感じになるのか。MS-DOSは、一応の汎用性をうたっていたが、ハードウェアとのプラットフォームへの対応が脆弱であった為にそれぞれのメーカー製品のハードに対応したアプリが必要であった。 しかし、メーカー毎の独自性が強かった為にハッカーやウイルス攻撃に意外に強かったこと等のメリットもあった。

 プラットフォームの改善と安全性の共存等の課題が克服されれば、「影の下の力持ち」であり得るかも。

 この記事の最後の文章の日本の有力パソコンメーカーがマイクロソフトに「残念ながらウィンドウズは採用出来ない」と語ったという。

 そうなれば、LIMUXなのか、それもMACOS、そういった部分が知りたい。僕の理想は、PSPのファームウェアの様なグラフィックの強さと強靭さを持ったGUI、速いOSだ。

 とにかく、汎用ウィンドウズが凋落する中で、マイクロソフトの残された道は、大手家電メーカーとの連携の強化、OEMによるOSの開発と提供が中心になるだろう。

 しかし、それは、時代の逆行につながりかねないと思う。それよりも、以前、私が記事に書いた通り、システム全体の暗号化、記号化等のセキュリティ設計の画期的な改善によるハッカー対策によるOSの頻繁な更新の必要性を無くして、ユーザーの負担を軽くすることが、この会社の生き残りの道だと思う。

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