谷底の道一月の白さかな2011/01/08 16:58

おうぶの家に引っ越して来てから早1年が経とうとしている。

家は、相変わらず陋屋も、どうにもならない貧乏がこびりついた様な汚さをようやく克服しつつあり、徐々にヒトの棲める環境になりつつある。

しかし、壁のクロス貼りも完璧ではないし、玄関ホールの塗装とか、浴室、洗面所については、そのままで、特に洗面所の水回りと入れ替えられたらと思う。

また、ガレージの塗装、外壁右側の亀裂の補修と塗装等、この1年で何もやれていない。怠慢というか資金力の無さが悲しい。

おうぶの谷底の道も凍結しており、幅員3.6メートルの道を馬鹿なクルマが、飛ばしてくると危ない。最近のドライバーって、「凍結」怖くないのだろうか。無謀な運転をよく見かける。自動車の安全面での技術は、殆ど発達していないと思うから怖い。


谷底の道一月の白さかな
谷底の家寒暖に従えり
谷上の梢も寒暮の境にあり
寒雀恋しさもはや行き分かれ
凍蝶の命も白く羽根薄れ

沈没船が教える世界史2011/01/09 23:34

 お正月で唯一、面白かった本。

 著者のランドール・ササキさんは、著者の写真をみる限り、神奈川県生まれで、混血。アメリカの大学で勉強して、中近東で陸上遺跡の発掘作業を行っていたが、02年にテキサスA&M大学で水中考古学を学んで、現在、博士課程に在籍中という。

 沈没船ものでは、テレビのクストーの海底世界等々1950年代から1960年代にかけてスキューバ-ダイビングが沈没船探査にも応用される様になって、特にカリブ海等のスペイン船の財宝を発見したり、そういったものが多かった。

 現在は、ほぼ視界が綺麗な海での沈没船探査は終わってしまって、ドロドロの海底、視界数㎝等の海をこのササキさんは、潜られて調査されている。

 この本は、発掘の実体験というよりも、水中考古学の立場から、「大航海時代」、世界最古の沈没船遺跡ウルブルン(紀元前1500年)等紀元前の沈没船、ローマ帝国時代、更に、ローマ帝国が崩壊し、中世以降の沈没船等を取りあげているし、東洋では、元寇やモンゴルがベトナム侵略を行った時の遺構等も紹介されている。また、高麗の船と南宋で作られた船との決定的な違いは、南宋(中国船)は、釘が使用されているが、高麗の船は、釘が使われていないとか、あるいは、高麗の船でも中国で修理されたものは、釘が使われている等々、そういった技術的な背景も見えてくるという。

 沈没船は、私達が考えているよりも、有機物の保存が良好で陸上遺跡よりも、良い状態のものが発見されるという。また、徐々に廃墟になって滅んだのではなくて、ピンポイントの歴史が封印された「タイムマシン」であると述べている。

 実際に様々なタイムマシンによる海底旅行に招待してくれるが、例えば、ローマ時代のアンフォラ(壺)から見つかった葡萄の種や茎、あるいは、中世時代の同じワイン壺等を比較して、ローマ時代の方が、ワイン作りに関しては、技術レベルが高いし、船の建造技術も中世よりも紀元前の方が優れているとか、元寇では、鷹島遺跡が紹介されるが、侵攻船イカリが4本海底に残されており、全てが南側に矢印部分が向いている。つまり、北側に船体が合った筈だが、神風が実際に吹いた時は、強い南風で、あの洞爺丸の遭難の時並みの強力な季節外れの暴風であった等々、面白い事柄が一杯書かれている。

 但し、残念なのは、遺跡の地図や発掘図面、海底断面図等の図や遺物の写真は、全然掲載されていない。

 このブログでも紹介したギリシャの沈没船から発掘された天体運行儀についても触れられているが、その写真も載っていない。

 全く、図や写真がなくて、著者の文章力で、この本に引き込まれてしまうのは、凄いと思うが、もっと、具体的な図や写真があれば、貴重な資料になり得るのにと思った。

夢と言うのは不気味なものだと思う2011/01/09 23:50

 このブログの読者さん達は、どんな夢をみられているのだろうか。

 僕は、夢の世界の地図の様なものがあって、その場所にいくと、別の日に見た夢でも地形とか建築物がその場所に存在している。

 その中で、非常に特色的なのは、学校である。それが、どうやら佛大らしいのだが、実際の佛大は、全然、そうではないのだが、トイレが凄く汚くて、プライバシーがない。そうそう、今は、そうではないが、中国に昔旅行された方が、体験される様な感じ。
 必ず、トイレ難民になるという情けない夢。それとか、これは、佛大の1号館の4階で実際に体験したことだが、メディア実習室では、靴を脱ぐのだが、その靴が無くなってしまう。

 靴が無くなると、必ず、空を飛ぶ夢になる。自由に飛べるのでは、なくて、大体15㎝位の所に浮かんでいる。だから、屋上から浮遊して、そのまま建物から外れると落下してしまう。体調が良い時は、崖の様なところでも浮遊しておれる。

 驚いたのは、浮遊しながら坂を下るのだが、それが、あの兵庫県庁の前の坂であることが、実際にその場所に行って発覚した。それまで、この場所には行ったことが無いのに夢で先に体験することも多い。

 一番、奇妙なのは、必ずコンクリートの絶壁を登らないと駄目。足がかりが2㎝位のところで、最初に夢の世界でここに来た時は、大変な目にあったが、今では、慣れてしまって(夢で慣れるというのもヘンな話)、簡単に登りおりしている。そこを通るとどうやら近道らしい。

 小豆島の祖父の家の夢も良くみる。砂が真っ白、本当に白い、極彩色の貝殻が落ちていて、海の彼方をみると、夜なのか、オーロラみたいな光に遠くまで青白く、あるいは、赤光で照らされている。

 母にこの夢の話をすると、なんと、同じ様な夢を同じ日の晩にみたという。親子で同じ場所に夢で出かけている筈なのだが、母には、逢えなかった。母は、祖父や祖母に会ったと言ったが、僕は、全然逢えなかった。

 夢というのは、本当に不思議なもので、このおうぶの家の台所のタイルの模様を、一度もこの家に来たことがない時に夢でみた。それは、タイタニックかなにか、沈没船と共に、深海を自分が彷徨っていて、何か一杯霊が居て、その為に、青白く照明されていて、沈没した船体の内部に入っていくことが出来て、その時に、底の方にこのタイルの模様を見つけたので、その印象がきつく残っている。

 だから、このおうぶの家でタイルをみた時に、どこかで見たような感じがしたと思った。

 夢と言うのは不気味なものだと思う。

1日名刺入力に追われた(推奨QRCコード化)2011/01/10 22:57

 今日は、朝ゴミ出しに行くと、路面というか、そこら中が真っ白に凍り付いていて、冷凍庫の中を歩いている様な感じだったので、折角の関西句会も何もかも諦めて家にいた。

 昨年1年間に貯まった名刺データをソースネクストの本格読み取りおまかせ名刺管理というソフトと付属の名刺スキャナーで読み取って、住所録を作成していた。

 凡そ数100枚位の名刺だが、結局、スキャンしても、完全に認識されず、名刺の画像と見比べて修正する以外にない。

 このソフトは、名刺画像も保存出来るので、画像と一緒に情報を管理した方が間違いがないので、その点は良い。

 認識効率は、住所とか電話番号、メールアドレス等は、かなり正確だが、書体が明朝以外の丸Gであれば、認識効率が極端に落ちて、ロゴの場合は、認識出来ない。

 また、勝手に誤認識して、ご丁寧にもいい加減なフリガナまで打ってくれるが、これも消して、書き直すのが大変。

 営業の仕事をされている人は、名刺管理等、どうされているのだろうか。まぁ、秘書がいる様な恵まれた人は、別として、自分で入力するか、あるいは、そのままファイルして50音順等に分類して検索・参照する方が速いかも。

 但し、メールとかFaxを頻繁に使用する自分の様な場合は、修正入力する以外にない。

 作業をしていて気がついたのだが、凄く認識率が良い名刺とそうでないのがある。

 当然、デザイン的で無い名刺の方が効率が良い。書体も凝ったものでなくて明朝で、ロゴも使用せず、淡々と印刷してある味も素っ気もない名刺の方が、良く認識される。

 ある人の場合は、自分で、SOHO、IT関連の事業をされている方がおられるが、この人の名刺は、抜群に認識効率が良かった。おそらく、名刺読み取りソフト等を利用されることを考えて名刺をデザインされたのだと思う。

 また、(有)とか小さな○○商店等の名刺も良く認識される。巨大企業で、社名ロゴそのものがステータスな会社の名刺もあったが、総じて、殆ど認識されない。

 IT社会なので、名刺については、認識され易い様に工夫し、デザイン的な物は裏面に印刷する等の配慮を行うか、いっそのこと、名刺のICカード化か、QRCコード等を名刺に印刷して、携帯やその他の端末で、直接認識出来る様にすれば、凄く、セールス効果があがると思う。

 そういえば、大学卒業後、就職に失敗して、写植の仕事をやっていたことがあったが、名刺も良く作らされた。通常の明朝ではなくて、もう少し凝った書体を使用して、更に、平体2をかけて、氏名を打って、住所については、左右均等割り付けで打っていった。

 写植の場合は、印字が見えず、点々が目印のローラーみたいな筒にしめされるだけである。だから、うまく詰まっているかとか、失敗していないかなどは、打っている間は確認出来ない。

 特に均等割り付けの場合は、計算して送歯すれば、確実だが、私が使用していたモリサワのPⅢという機種は、自動割り付け機能があって、予め幅を設定しておいて、空打ちして、戻せば、自動で送ってくれるという機能もあったっけ。
 
 名刺の仕事は、大抵は急ぎである。案外にデザイン、レイアウト等を含めて、意外に高度な仕事が要求されるので、現像が上がって失敗していることが判れば、悲惨なことになる。

 こんなに苦労して名刺を打っても、1枚当たりの手間賃は、缶ジュース1杯にもならなかった。労働組合もなくて、その貧困さは、昭和のプロレタリアの象徴であった活版工の低賃金をそのまま受け継いだものであった。

 それでも、名刺やチラシが綺麗に割り付けできて、失敗もなく一発で上がったら、一人前と言われたものだ。

 それに比べて、今は、IT社会なので、こんな経験は、なんの役にも立ちはしない。

春物のチラシ原稿早や来る2011/01/10 23:41

やぁ、なんか昔を想い出して作ってみました。

かじかみの指には活字小さくて
文字づらの温もり恋し初残業
現像液で霜焼けの指つらく
冷たさで文字盤更に重くなり
春物のチラシ原稿早や来る

雪女郎、雪女は、山姥以上に俳句には、難しい2011/01/11 17:02

俳句の季語って奇妙きてれつだと思う。

この時期に季語として、「雪女郎」、「雪女」という信じがたいというか判りにくいのもある。

小泉八雲の世界である。

「凍死人」という季語もある。これは、現実的である。

 雪女郎、雪女は、山姥以上に俳句には、難しい。

 ○山姥の住みけりといふ谷の雪

と言った風に比較的山姥は、俳句に詠みやすい。

 ○雪女郎熱燗片手は苦手かな

なんか、川柳風になるし、真面目に詠もうとすれば、現実体験というか、とにかくイメージの世界である。

 ○雪女郎美男子のみを相手にす

 どこかの売れっ子の遊女の様な雰囲気である。

 雪女の句、例えば、辻桃子先生は竹夫人は俳句にされているが、これは、難題だと思う。

 雪女郎が季語になる位ならば、いくらでも季語として、公認して欲しい冬の風物詩はいくらでもある。

ジョウビタキ2011/01/11 17:40

 今日は、朝から調子が悪く、近所の医者に行った。

 帰路にジョウビタキに出遭った。コイツのお腹は、何時も黄色いので目立つ。顔は、地味な隈取り。

 結構、敏捷に動く。おうぶの里の野鳥たちは、何時も、お腹を空かしている。

やはり、僕は、駄目だ。2011/01/11 17:59

 僕は、駄目だ。

 昨年、おうぶの家を買った時、社員の有志で、家を買った祝いだとして、ご祝儀をくれた。

 その御礼もせぬままに1年が経過した。

 先週末、そのお世話になった人が会社に来ていた。ある部分の癌で、2度目の手術を受けた。僕なんか、細胞診を受けただけで、気が遠くなりそうなのに、アフラックでお金もらって身体をだましだまし、仕事をしている。

 きっと辛いだろう。

 お金返した方が良いけれど、お見舞もしていないので、どうしようもない。

 やはり、僕は、駄目だ。

仏教俳句5句2011/01/11 21:31

仏教をテーマにした俳句5句

○大晦日梵我一如の鐘をつき
○初薬師霊木化現新たなり
○かぎろひの瑠璃光浄土目指したり
○涅槃会の別れの庭は無余無相
○初不動心眼透し母映る


 「霊木化現」(れいぼくけげん)の句、安藤先生にみせたいなぁ。まだ、ブログみてくれてるのかな。

注連飾りととんど焚き、左義長は、1つのセット行事2011/01/12 08:53

昨日、訪問したクリニックでも注連飾りの処分について話題となっていた。

「ゴミとしてほかすとバチが当たるよ。」

とんど火、左義長が15日に行われて、こういった正月飾りを燃やして天に返すのだが、最近では、近所の神社でも、それをやっているところは少ない。

神戸市北区では、森林植物園で、とんど焚きの行事をやっており、ここまで飾りを持参しなければならない。クルマだと直ぐに行けるが、この時期、原チャリも、徒歩もバスも大変。

しかし、冬の森林公園、少し、みてみたいような。

○左義長の火伸びに伸びて天照らす

それにしても、先日、新開地の福寿のお兄さんとも話になったが、昔は、クルマにも注連飾りを飾っていたが、最近では、家でさえ、飾る人が少なくなっているのは、やはり、後始末が面倒だからか。

注連飾りは、1年の平穏無事を神様に御願いする訳で、注連飾りを天に返す必要がある。だから、注連飾りととんど焚き、左義長は、1つのセット行事なので、けっして疎かには出来ないのだと思う。