ソビエトカメラの奇跡的珍品 始祖鳥ゼニット(2)2008/12/21 14:45

FZ28で撮影
 これは、先ほどのZenit-C(ゼニット・エス)のミラー機構を正面からみたところ、パルナック型の筐体の底からみたところ、レンズの装着例である。

 まず、一番左側の正面は、ミラー上がってシャッターが切り終わった状態である。よく見るとマウントの右側に黒い糸の様なものが見えるが、これがミラーを引き下げる為のヒモである。これが巻き上げ機構に続いていて逆受け滑車の原理でミラーを引き下げる。

 上段真ん中は、パルナック型の筐体の底部で、底からフィルムを入れる。パルナックと同じ工夫と努力の作業が必要である。よく見ると、通常のレリース用のバネ以外に解放テコが写っている。シャッターボタンを押し下げると開放テコに連動したレバーが、ミラーのレリーズを行う仕組みとなっている。

 この機構を旨く調整しないとフォーカルプレインシャッターが走り出す前にミラーが降りてしまうことになる。そのタイミング等も調整する非常にデリケートな「大事な場所」である。

 左下の一番左は、ゼニットマウントの50㎜インダスタールの銀とブラックモデルのレンズである。更に黒い輪は、M39マウントをM42マウントに変換する為のコンバーターリングである。

 中央下は、インダスタール50を装着したゼニット・エスと初期のペンタックスである。この様に、M42マウントでも無限遠は微妙に合わないが、中近距離については、併用することが出来るし、更にKマウントアダプターをつけると、デジタル一眼のAF-Kマウントでもゼニットマウントのレンズを使うことが出来る。

 右上は、ジュピター135㎜望遠を装着したゼニット・エスの斜め正面、右下は、上面からみたところ。ジュピター135㎜はコンタックスゾナーのコピーであるが、Lマウントに比べてフランジバックの差だけ、コンパクトになる。このレンズは不格好だが、非常にシャープだし、こうして135㎜を装着しても通常の一眼レフ(デジタル、銀塩)に比べて、まだ、軽量で使いやすい。むしろ、このレンズをつけた方が安定するだけ使いやすいようである。

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