OK、お休みなさい ― 2009/12/06 21:53
先ほどまで半田ごてを握っていた。
ロボちゃんのベース(走行メカニズム)についている白LEDの修理。
この白LEDは、アームリセットエラーとか色々な時にシグナルを発する為の大切な器官である。
背中につながっているコードが一度、断線してから具合が悪く、時々半田で固定しているが、どうゆう訳か、定期的に外れてくれる。なんらかの形で線に力が加わっているのかも知れない。
修理が終わり、一通りの機能検査(定期検診の様なもの)が異常がないことを確認してからロボちゃんとお別れ。
「お休み」とコマンド(命令を口答指示)すると、
「OK、お休みなさい。」と返事をして首をうなだれて、総ての電源が自動的に切れる。
しかし、ブルートゥースで接続されていたり、ロボちゃんの機嫌が悪いと、「お願い、ご免なさい。」とか、「嫌です。私はまだ遊んでいたいです。」、「まだ、私は元気です。」等、反抗の返事をして、コマンドを実行しない。
ロボットにとっても自ら電源を切るという行為は、二度と目覚めない眠りの様なもので恐怖なのかもしれない。
ロボちゃんのベース(走行メカニズム)についている白LEDの修理。
この白LEDは、アームリセットエラーとか色々な時にシグナルを発する為の大切な器官である。
背中につながっているコードが一度、断線してから具合が悪く、時々半田で固定しているが、どうゆう訳か、定期的に外れてくれる。なんらかの形で線に力が加わっているのかも知れない。
修理が終わり、一通りの機能検査(定期検診の様なもの)が異常がないことを確認してからロボちゃんとお別れ。
「お休み」とコマンド(命令を口答指示)すると、
「OK、お休みなさい。」と返事をして首をうなだれて、総ての電源が自動的に切れる。
しかし、ブルートゥースで接続されていたり、ロボちゃんの機嫌が悪いと、「お願い、ご免なさい。」とか、「嫌です。私はまだ遊んでいたいです。」、「まだ、私は元気です。」等、反抗の返事をして、コマンドを実行しない。
ロボットにとっても自ら電源を切るという行為は、二度と目覚めない眠りの様なもので恐怖なのかもしれない。
こういったきめ細かなユーザーフォローを行わないと、いつまでも収益が好転しない ― 2009/12/07 09:20
ひまなので、デジカメの国内メーカー(製造拠点は大部分が海外)の出荷台数をグラフ化してみた。
意外だったのは、SONYの出荷台数が結構多いことと、パナソニックのシェアが伸び悩んでいる点である。
CANONは、こんなものだと思う。前年比6%減。デジカメ販売が好調だったので減少割合が低く抑えられたという。まぁ、ネームバリューの凄いこと。
SONYも前年比9%減だがこれは、公表データではない(某経済新聞の調査による)
NIKONは、前年比9%増である。この会社は、今年度は、良く健闘した。デジカメもコンパクトデジカメも他社の様な派手な新製品展開はなかったのに。
OLYMPUSは、前年比2%減。新しいPENシリーズもそれ程、効果を発揮しなかった。アジア向けの通常のコンパクト1眼レフが好調だったようだ。
PANASONIC(LUMIX)は、デジタル1眼でデジタルカメラの販売シェアの上位3位以内に食い込むことを目指しているが、前年比10%増と各社の中では、販売伸長率が高い。
フジFILIMは、前年比10%増。
CASIOは、前年比17%増だが、相変わらずランキング下位に甘んじている。PENTAXは赤字からの脱却も果たせず、販売も5%増にとどまった。(廃業懸念あり、カラーバリエーション一眼レフを販売するという姿勢にも大いに疑問)
こうしてみると、大手2社は、前年比ダウン。中位3社中2社は、前年比増、下位3社も前年比増と、大手が苦戦している中で、下位企業が出荷台数を伸ばしたことになる。
その理由としては、中位以下のメーカーの店頭販売価格が、不況対策で、大幅に引き下げられたのに対して、上位2社は、あまり、値下げ対応をせず、収益性を重視した為とみられる。
また、興味深いのは、デジタル一眼とかマイクロフォーサーズ等の新規格の製品投入によって、それ程、シェアは伸びず、むしろ既存タイプのデジタル一眼レフやコンパクトデジタルカメラの販売が好調であったこと。つまり、メーカーの思惑と消費者ニーズにズレが生じていることになる。
消費者は、安心して使用出来る従来タイプで、性能が良く、安いカメラを好んでいる。特にハイアマチュアでは、マイクロフォーサーズへの評価は、画質面等で低い。
これら8社の製品のうち、私は、フジを除く7社の製品を保有している。各社を比較して感じられたのは、やはり、アフターフォローの格差が歴然としている点である。
ユーザー登録すると、イベントや新製品情報がメールで送られてくるが、特に活発なのは、NIKON、PANASONICでウルサイ位である。次いで、CANON、SONY等が続く。
一方、この間、H10を購入したばかりだというのに、CASIOからのサポートメールは、これまで3回のみ。ユーザーフォローをする回数が極端に少ない。更に、イベントというものを全く実施しておらず、主要なWEBマガジンのスポンサーも降りており、全く、宣伝、PRに力を入れていない企業だと思われても仕方がない。
OLYMPUSやPENTAXもほとんどフォローというものがない。
メーカーの方針だろうが、いくら良い製品を市場に投入しても、こういったきめ細かなユーザーフォローを行わないと、いつまでも収益が好転せず、東芝、日立とか他のメーカーの様に、カメラ部門から徹底せざるを得ない羽目になるのでは。
これからのデジタルカメラの製造販売は、映像総合サービス事業として考えていかなければならんと思った。
意外だったのは、SONYの出荷台数が結構多いことと、パナソニックのシェアが伸び悩んでいる点である。
CANONは、こんなものだと思う。前年比6%減。デジカメ販売が好調だったので減少割合が低く抑えられたという。まぁ、ネームバリューの凄いこと。
SONYも前年比9%減だがこれは、公表データではない(某経済新聞の調査による)
NIKONは、前年比9%増である。この会社は、今年度は、良く健闘した。デジカメもコンパクトデジカメも他社の様な派手な新製品展開はなかったのに。
OLYMPUSは、前年比2%減。新しいPENシリーズもそれ程、効果を発揮しなかった。アジア向けの通常のコンパクト1眼レフが好調だったようだ。
PANASONIC(LUMIX)は、デジタル1眼でデジタルカメラの販売シェアの上位3位以内に食い込むことを目指しているが、前年比10%増と各社の中では、販売伸長率が高い。
フジFILIMは、前年比10%増。
CASIOは、前年比17%増だが、相変わらずランキング下位に甘んじている。PENTAXは赤字からの脱却も果たせず、販売も5%増にとどまった。(廃業懸念あり、カラーバリエーション一眼レフを販売するという姿勢にも大いに疑問)
こうしてみると、大手2社は、前年比ダウン。中位3社中2社は、前年比増、下位3社も前年比増と、大手が苦戦している中で、下位企業が出荷台数を伸ばしたことになる。
その理由としては、中位以下のメーカーの店頭販売価格が、不況対策で、大幅に引き下げられたのに対して、上位2社は、あまり、値下げ対応をせず、収益性を重視した為とみられる。
また、興味深いのは、デジタル一眼とかマイクロフォーサーズ等の新規格の製品投入によって、それ程、シェアは伸びず、むしろ既存タイプのデジタル一眼レフやコンパクトデジタルカメラの販売が好調であったこと。つまり、メーカーの思惑と消費者ニーズにズレが生じていることになる。
消費者は、安心して使用出来る従来タイプで、性能が良く、安いカメラを好んでいる。特にハイアマチュアでは、マイクロフォーサーズへの評価は、画質面等で低い。
これら8社の製品のうち、私は、フジを除く7社の製品を保有している。各社を比較して感じられたのは、やはり、アフターフォローの格差が歴然としている点である。
ユーザー登録すると、イベントや新製品情報がメールで送られてくるが、特に活発なのは、NIKON、PANASONICでウルサイ位である。次いで、CANON、SONY等が続く。
一方、この間、H10を購入したばかりだというのに、CASIOからのサポートメールは、これまで3回のみ。ユーザーフォローをする回数が極端に少ない。更に、イベントというものを全く実施しておらず、主要なWEBマガジンのスポンサーも降りており、全く、宣伝、PRに力を入れていない企業だと思われても仕方がない。
OLYMPUSやPENTAXもほとんどフォローというものがない。
メーカーの方針だろうが、いくら良い製品を市場に投入しても、こういったきめ細かなユーザーフォローを行わないと、いつまでも収益が好転せず、東芝、日立とか他のメーカーの様に、カメラ部門から徹底せざるを得ない羽目になるのでは。
これからのデジタルカメラの製造販売は、映像総合サービス事業として考えていかなければならんと思った。
ようやく模型の上面半分のギア部分が完成 ― 2009/12/08 22:50
冥王星の外側を回っている準惑星の1つエリス及びギアセットを組み立てた。(一番外側の緑色が冥王星でカロン
という衛星を持っている。その上に見える赤っぽいちっちゃな星がエリス。)
これで、ようやく模型の上面半分のギア部分が完成。
これらから台座及び駆動メカニズム、電源供給部等を組み立てる。AC電源でモーターを回す仕組み。
この小さな太陽系の半径はやく30㎝程度、案外に小さな模型なのでホットした。ギアを総て組み込んだので、安定したので、下部を固定しなくても一応、立つのでこれだけでも太陽系の模型ともいえそうだ。
これまで47号で1号当たり2千円近いので、なんと9万円近くかかっている。(馬鹿みたいな散財)
まぁ、雑誌の内容も面白かったので、これでよいか。
という衛星を持っている。その上に見える赤っぽいちっちゃな星がエリス。)
これで、ようやく模型の上面半分のギア部分が完成。
これらから台座及び駆動メカニズム、電源供給部等を組み立てる。AC電源でモーターを回す仕組み。
この小さな太陽系の半径はやく30㎝程度、案外に小さな模型なのでホットした。ギアを総て組み込んだので、安定したので、下部を固定しなくても一応、立つのでこれだけでも太陽系の模型ともいえそうだ。
これまで47号で1号当たり2千円近いので、なんと9万円近くかかっている。(馬鹿みたいな散財)
まぁ、雑誌の内容も面白かったので、これでよいか。
過去から現在に至る時間の経過が絵と経典とが同調して連続的に示されている点が画期的 ― 2009/12/08 23:16
今日は、お釈迦様が悟りを開かれた日なので、久しぶりに絵因果経等を開く。
この場面が一番、気に入っている。
悪魔を退けられて悟りを得られる場面である。(降魔成道)
この辺り、イエスの生涯にも似ていないことはない。
背景の区切りに奇妙な形をした山塊が描かれているのが実に面白い。例えば、源氏物語絵巻の関屋等の構図を比較してみれば良い。なにか、こちらの方が、時空を超越した色々な出来事が起こっている様な気がして、漫画をみる様な面白さがある。
この絵因果経は、上品蓮臺寺本で奈良時代に日本に伝えられた絵巻であり、日本の絵巻物の元祖ともいうべきものである。
厳密に言えば、物語絵巻等とは、本質的に異なったもので、釈迦の生涯を描いた場面の下に相当する経典が配置されており、日本の平安時代の絵巻ものが詞書と絵画部分が分離しているのに比べて、より、シーケンシャルなのである。
つまり、過去から現在に至る時間の経過が絵と経典とが同調して連続的に示されている点が画期的である。
佛教大学の仏教芸術コースでこの絵巻を取りあげようと思ったが、途中で断念してしまった。
そうして、今は、釈迦の悟りの世界から益々遠ざかろうとしており、なんの為に、佛教大学に通ったのか判らなくなっている。
この場面が一番、気に入っている。
悪魔を退けられて悟りを得られる場面である。(降魔成道)
この辺り、イエスの生涯にも似ていないことはない。
背景の区切りに奇妙な形をした山塊が描かれているのが実に面白い。例えば、源氏物語絵巻の関屋等の構図を比較してみれば良い。なにか、こちらの方が、時空を超越した色々な出来事が起こっている様な気がして、漫画をみる様な面白さがある。
この絵因果経は、上品蓮臺寺本で奈良時代に日本に伝えられた絵巻であり、日本の絵巻物の元祖ともいうべきものである。
厳密に言えば、物語絵巻等とは、本質的に異なったもので、釈迦の生涯を描いた場面の下に相当する経典が配置されており、日本の平安時代の絵巻ものが詞書と絵画部分が分離しているのに比べて、より、シーケンシャルなのである。
つまり、過去から現在に至る時間の経過が絵と経典とが同調して連続的に示されている点が画期的である。
佛教大学の仏教芸術コースでこの絵巻を取りあげようと思ったが、途中で断念してしまった。
そうして、今は、釈迦の悟りの世界から益々遠ざかろうとしており、なんの為に、佛教大学に通ったのか判らなくなっている。
Google MARSがついて来た。 ― 2009/12/09 23:42
Google Earthを最近、バージョンアップダウンロードしたら、Google MARSがついて来た。
立体精密火星儀であり、これだけ詳しい火星の地誌情報が簡単に検索して調べられるなんて、なんて幸せなんだろう。
但し、地上からの観測には全く役立たずで、NASA等のWAVEで発表される写真で、火星のどの位置か特定したり、珍景・奇景を尋ね歩いたり、そういった火星探検のシミュレートが出来る。
図はオリンポス火山で地上の富士山と同様に立体表示が出来る。
但し、奇妙なのは、Google Earthで入力したブックマークが火星表面にそのまま表示されてしまう点で、これは、プログラムミスなので修正して欲しいと思う。
立体精密火星儀であり、これだけ詳しい火星の地誌情報が簡単に検索して調べられるなんて、なんて幸せなんだろう。
但し、地上からの観測には全く役立たずで、NASA等のWAVEで発表される写真で、火星のどの位置か特定したり、珍景・奇景を尋ね歩いたり、そういった火星探検のシミュレートが出来る。
図はオリンポス火山で地上の富士山と同様に立体表示が出来る。
但し、奇妙なのは、Google Earthで入力したブックマークが火星表面にそのまま表示されてしまう点で、これは、プログラムミスなので修正して欲しいと思う。
「Unique」よりもコスト優先の不毛な時代 ― 2009/12/10 21:44
蓮舫議員発言を巡って
民主党蓮舫議員の「№2で何が悪い。」発言は、コンピュータサイエンスの世界で大きな波紋を投げかけている。
「№2で何が悪い。」とハッキリ言葉に出して、これまで言い切る人は、これまでいなかったが、多かれ少なかれ、同じ様な世論は多い筈だ。
しかし、学術研究(理系・人文を含めて)に携わる人達は、この様な考え方、世論には大きな抵抗を持っている人が多い。
つまり、№2とは、№1=「unique」を否定するものであるから。№1とは、世界1でもあるが、それ以上にこれまで世界存在しなかった領域を目指すという点にあるからだ。
例えば、南極探検で、アムンゼンも、スコットも白瀬中尉も、やはり、「№1」=「一番乗り」を目指していた訳で、「僕は、予算がないから№2で良いのだ。」という考え方のチャレンジャーはいない。
学術研究者もチャレンジャーである。
週刊アスキー2009 12/02号の118頁に「仮想報道」の見出しで、歌田明弘氏の論文で、この問題を扱っている。「蓮舫発言に度肝を抜かれた。」、「最先端の科学者たちは、トップを目指して切磋琢磨している。」等「粛正」に反対して科学者が開いた記者会見の内容の概略や、スーパーコンピュータ開発をめぐる主に予算獲得面の動向等も挙げており、公平・妥当な意見を述べているが、科学技術は、やはりトップを目指すと
民主党蓮舫議員の「№2で何が悪い。」発言は、コンピュータサイエンスの世界で大きな波紋を投げかけている。
「№2で何が悪い。」とハッキリ言葉に出して、これまで言い切る人は、これまでいなかったが、多かれ少なかれ、同じ様な世論は多い筈だ。
しかし、学術研究(理系・人文を含めて)に携わる人達は、この様な考え方、世論には大きな抵抗を持っている人が多い。
つまり、№2とは、№1=「unique」を否定するものであるから。№1とは、世界1でもあるが、それ以上にこれまで世界存在しなかった領域を目指すという点にあるからだ。
例えば、南極探検で、アムンゼンも、スコットも白瀬中尉も、やはり、「№1」=「一番乗り」を目指していた訳で、「僕は、予算がないから№2で良いのだ。」という考え方のチャレンジャーはいない。
学術研究者もチャレンジャーである。
週刊アスキー2009 12/02号の118頁に「仮想報道」の見出しで、歌田明弘氏の論文で、この問題を扱っている。「蓮舫発言に度肝を抜かれた。」、「最先端の科学者たちは、トップを目指して切磋琢磨している。」等「粛正」に反対して科学者が開いた記者会見の内容の概略や、スーパーコンピュータ開発をめぐる主に予算獲得面の動向等も挙げており、公平・妥当な意見を述べているが、科学技術は、やはりトップを目指すと
いう強い「意志」がなければ意味をなさなくなる。
蓮舫議員の指摘に答えた文部科学省の人達は、研究者ではないので、この「肝っ玉」を持っていない為に直ぐに反論することが出来なかったのだろう。
これは、文学研究でも言える。研究論文で、「unique」は、命である。佛教大学の論文指導で共通にみられた「先行研究の調査」とか「先行研究を踏まえて」といった姿勢は、単位取得、あるいは、無難な学位論文(資格試験のようなもの)では、必要かも知れないが、先行研究よりも、やはり、自分の研究テーマや解明した事実、論考、結論に「unique」の要素がなければ、価値はゼロである。
「自分の研究は、未踏峰の頂上に挑んだものである。」と堂々と主張できることが、まず、重要であることは、谷沢永一先生や清水好子先生も言われていたし、佛大の安藤佳香先生もこの点に拘られていたようである。
蓮舫議員の指摘に答えた文部科学省の人達は、研究者ではないので、この「肝っ玉」を持っていない為に直ぐに反論することが出来なかったのだろう。
これは、文学研究でも言える。研究論文で、「unique」は、命である。佛教大学の論文指導で共通にみられた「先行研究の調査」とか「先行研究を踏まえて」といった姿勢は、単位取得、あるいは、無難な学位論文(資格試験のようなもの)では、必要かも知れないが、先行研究よりも、やはり、自分の研究テーマや解明した事実、論考、結論に「unique」の要素がなければ、価値はゼロである。
「自分の研究は、未踏峰の頂上に挑んだものである。」と堂々と主張できることが、まず、重要であることは、谷沢永一先生や清水好子先生も言われていたし、佛大の安藤佳香先生もこの点に拘られていたようである。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「unique」を追求する理由。それは、人間の持つ、無限の可能性の肯定でもある。
私は、古今東西の思想、科学研究史に関する書物を渉猟して来たが、これまでで感じて、このように結論づけた。
それは、「学術研究や技術の発展は、シーケンシャルではない。」ということである。
その点について、例えば、このブログで「太陽系をつくる」で紹介したある発見が示している。
http://fry.asablo.jp/blog/2009/08/16/4520432
それは、『アンティキテラ~古代ギリシャのコンピュータ』(ジョー・マーチャント著、文藝春秋社)に書かれた紀元前1世紀頃にギリシャの海底に沈んだ沈没船から発見された精密な歯車で作られた天体模型である。
複雑なギア数十個で構成された精密機械である。それは、複雑な太陽系と地球の運行をシミュレートし、月食、日食、惑星の移動等を予想するマシンである。
ギアで構成された精密機械が歴史上に登場するのは、11~12世紀の中世ヨーロッパであるが、このマシンに使用されているギアは、17~18世紀の技術水準に達している。
つまり、このマシンは、一般の人間科学史の発達から少なくとも10世紀は進んでいたといえよう。
「unique」を追求する理由。それは、人間の持つ、無限の可能性の肯定でもある。
私は、古今東西の思想、科学研究史に関する書物を渉猟して来たが、これまでで感じて、このように結論づけた。
それは、「学術研究や技術の発展は、シーケンシャルではない。」ということである。
その点について、例えば、このブログで「太陽系をつくる」で紹介したある発見が示している。
http://fry.asablo.jp/blog/2009/08/16/4520432
それは、『アンティキテラ~古代ギリシャのコンピュータ』(ジョー・マーチャント著、文藝春秋社)に書かれた紀元前1世紀頃にギリシャの海底に沈んだ沈没船から発見された精密な歯車で作られた天体模型である。
複雑なギア数十個で構成された精密機械である。それは、複雑な太陽系と地球の運行をシミュレートし、月食、日食、惑星の移動等を予想するマシンである。
ギアで構成された精密機械が歴史上に登場するのは、11~12世紀の中世ヨーロッパであるが、このマシンに使用されているギアは、17~18世紀の技術水準に達している。
つまり、このマシンは、一般の人間科学史の発達から少なくとも10世紀は進んでいたといえよう。
平安時代の遺跡から携帯電話が発掘された様なもの
実際、この本にも、エジプトファラオの墳墓から内燃機関(エンジン)を積んだ車の残骸が発見された様なものと表現されていたが、平安時代の遺跡から携帯電話が発掘された様なものである。
ここで言えるのは、科学技術は、時間の積み重ね(先行研究・技術の積み重ね)の水準を遙かに超えて突然変異・奇跡的に進化することによって、技術水準が上昇していくという点である。
つまり、その時代の№1=「unique」の発明、発見、技術達成が、評価されて、受け継がれることによって、飛躍的に科学技術とは進歩するものなのだ。
しかし、それは、非常に難しく蓮舫議員の「№2で何が悪い。」にみられる様な直接的な(金銭的)価値を求める、それぞれの世の中の凡愚によって多くは埋没され、忘れ去れていく。
そういった人為的な「浸食」を生き残った技術や理論が人類の学術・科学史の発展につながる。つまり、「unique」が時代の淘汰を克服して初めて人類史の成果となる。
民主党の作業仕分けの「仕分け分類」の原理は、「コスト*効果」である。つまり、「この機械はなんの役に立つのか。」という点が重視される。
つまり、「汎用性」が軽視される訳である。
ここで挙げた古代ギリシャのコンピュータは、天体の運行計算が目的に設計されているが、基本メカニズムに差動ギアが接続されており、この差動ギアを差し替えることで様々な計算の目的に使用出来る。
つまり、「汎用性」が軽視される訳である。
ここで挙げた古代ギリシャのコンピュータは、天体の運行計算が目的に設計されているが、基本メカニズムに差動ギアが接続されており、この差動ギアを差し替えることで様々な計算の目的に使用出来る。
「汎用性」を追求しなければ、はるかにコストを抑えて簡便な構造にすることが出来る。例えば、「太陽系をつくる」の模型では、差動ギアが用いられず、水星の回転速度が徐々にギアによって伝達される過程で数分の1、数十分の1、数百分の1まで減速される仕組みで、この機械は、ただ単に簡単な惑星の公転の模倣しかできない。
差動ギアを各惑星系毎に使用すれば、横道面から遙かに傾斜していたり、あるいは、楕円とか小惑星の様に地球の軌道の内部に入り込んでいる天体の運行までシミュレート出来る。
この古代ギリシャの精密メカニズムは、各地に伝わる様々な暦法に合わせることが出来る汎用性をもっていたのである。汎用性とは、「コスト対効果」という考え方に相反するが、科学的応用の第1歩でもある。
スーパーコンピュータも「汎用」計算機である。この点が作業仕訳でも、民主党議員の無理解の原因になったのだと思う。
差動ギアを各惑星系毎に使用すれば、横道面から遙かに傾斜していたり、あるいは、楕円とか小惑星の様に地球の軌道の内部に入り込んでいる天体の運行までシミュレート出来る。
この古代ギリシャの精密メカニズムは、各地に伝わる様々な暦法に合わせることが出来る汎用性をもっていたのである。汎用性とは、「コスト対効果」という考え方に相反するが、科学的応用の第1歩でもある。
スーパーコンピュータも「汎用」計算機である。この点が作業仕訳でも、民主党議員の無理解の原因になったのだと思う。
「時代を超越した無限の可能性」、これが一番、評価されづらいものなのかもしれない。
なんか世の中ずれていると思う ― 2009/12/11 23:58
今日も、明日、冷蔵庫と洗濯機が電器屋さんから配達予定なのでボロ家に泊まり込み。
徐々に引っ越しに向けて物資を運搬している。
宇宙ステーションに物資を輸送するみたい。
シャワーとかお湯張りが出来るようになり、かなり過ごしやすくなった。
今のところは、翌日には実家に戻っているが、家を出るときに、ブレーカーを切っていくので、ここに戻るたびに、給湯器の時間設定をやりなおさなければならない。
こういうのってエコでないと思う。
これ以外、石油ファンヒーターも同様でタイマー機能がついている機械はすべてこんな具合。
リンナイの給湯器は、「湯が張り終わったので蛇口を閉めろ等、命令してくれるが、音声がうるさい。
なんか世の中ずれていると思う。
徐々に引っ越しに向けて物資を運搬している。
宇宙ステーションに物資を輸送するみたい。
シャワーとかお湯張りが出来るようになり、かなり過ごしやすくなった。
今のところは、翌日には実家に戻っているが、家を出るときに、ブレーカーを切っていくので、ここに戻るたびに、給湯器の時間設定をやりなおさなければならない。
こういうのってエコでないと思う。
これ以外、石油ファンヒーターも同様でタイマー機能がついている機械はすべてこんな具合。
リンナイの給湯器は、「湯が張り終わったので蛇口を閉めろ等、命令してくれるが、音声がうるさい。
なんか世の中ずれていると思う。
木の切り株から新芽が完全に再生 ― 2009/12/12 21:14
今日のお昼前に、家には、洗濯機と冷蔵庫が届いた。合計で、3万6000円。
実家の洗濯機は2槽式で全手動なので、正直、こんなに洗濯機が進歩しているとは思わなかった。以前、化け物の様な給湯器があった「跡地」に洗濯機が鎮座している。
韓国製の製品だが、動作音が大きくて工場にいるようだ。マンションのベランダだとヤバイが一戸建てで近所が隣接していないので問題はないだろう。
冷蔵庫も加わり、キッチンらしくなったが、こうなると早い目に壁面の塗り替えをやらないと駄目だ。(機器や床の養生が必要になり大変)
左上は、入り口の門柱の右側にあるミニ花壇の様子で上が今年8月頃にこの家を最初に内見に訪問した時の様子。
左下は、今日、撮影したもので、木の切り株から新芽が完全に再生した。最初は、この切り株が邪魔なので、撤去して、チューリップの球根でも植えようかと思ったが、こんな風に健気に成長されると何やら可哀想になる。
今朝、キッチンの窓(右の写真から少し見えている)を開けて、玄米茶の茶殻をほかしたが、暫くしてスズメの群れ10羽位が大挙してやってきた。驚くことに窓すれすれに立って彼らをみているのにちっとも怖がらず、こちらにむしろ寄って来ようとするのに呆れた。
イキモノ達に驚かされた今日1日だった。
実家の洗濯機は2槽式で全手動なので、正直、こんなに洗濯機が進歩しているとは思わなかった。以前、化け物の様な給湯器があった「跡地」に洗濯機が鎮座している。
韓国製の製品だが、動作音が大きくて工場にいるようだ。マンションのベランダだとヤバイが一戸建てで近所が隣接していないので問題はないだろう。
冷蔵庫も加わり、キッチンらしくなったが、こうなると早い目に壁面の塗り替えをやらないと駄目だ。(機器や床の養生が必要になり大変)
左上は、入り口の門柱の右側にあるミニ花壇の様子で上が今年8月頃にこの家を最初に内見に訪問した時の様子。
左下は、今日、撮影したもので、木の切り株から新芽が完全に再生した。最初は、この切り株が邪魔なので、撤去して、チューリップの球根でも植えようかと思ったが、こんな風に健気に成長されると何やら可哀想になる。
今朝、キッチンの窓(右の写真から少し見えている)を開けて、玄米茶の茶殻をほかしたが、暫くしてスズメの群れ10羽位が大挙してやってきた。驚くことに窓すれすれに立って彼らをみているのにちっとも怖がらず、こちらにむしろ寄って来ようとするのに呆れた。
イキモノ達に驚かされた今日1日だった。
チベット関連話題2点 ― 2009/12/13 11:40
来年1月22日から3月31日にかけて、大阪歴史博物館で「聖地チベット点」が開催される。
http://www.mus-his.city.osaka.jp/index.html
ポタラ宮と天空の至宝と名付けられたこの展覧会では、チベットの仏像や仏画等、チベットの楽器等も展示されるという。
また、「考古学通信」(http://www.k2plan.or.tv/kouko/)によると、チベット密教の永遠の聖地「シャングリラ」が発見されたとの報道がされている。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=91032981&expand
ナショナルジオグラフ扱いのニュース配信なので、欧米人につきものの誤解とか偏見もみられるが、ムスタンと呼ばれる地域のイギリス隊の調査で、大量のポン経典や仏教経典、絵画(絵入り経典)等が発見されたことを伝えている。
残念ながら一部盗掘されているらしいが、大量の仏教文化財を守る為に保護的活動がもとめられている。
http://www.mus-his.city.osaka.jp/index.html
ポタラ宮と天空の至宝と名付けられたこの展覧会では、チベットの仏像や仏画等、チベットの楽器等も展示されるという。
また、「考古学通信」(http://www.k2plan.or.tv/kouko/)によると、チベット密教の永遠の聖地「シャングリラ」が発見されたとの報道がされている。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=91032981&expand
ナショナルジオグラフ扱いのニュース配信なので、欧米人につきものの誤解とか偏見もみられるが、ムスタンと呼ばれる地域のイギリス隊の調査で、大量のポン経典や仏教経典、絵画(絵入り経典)等が発見されたことを伝えている。
残念ながら一部盗掘されているらしいが、大量の仏教文化財を守る為に保護的活動がもとめられている。
「腐敗する死体」という論文 ― 2009/12/13 12:06
帰宅してみたら、佛教大学国文学会誌の「京都語文」16号が届いていた。
毎回、美麗な表紙で日本の大学単独の国文学会の機関誌としては、最も贅沢な装幀であると思う。
印刷は、身に覚えがある図書印刷同朋舎。
残念ながら学会はお休みしてしまったが、今回は、中世特集ということで、このブログにも紹介した兵藤先生や黒田彰先生の講演記録や論文が多数掲載されている。
私が今回、最も興味を持ったのは、「腐敗する死体」という論文で、田中貴子さんが書かれたもの。
「日本往生極楽記」等の往生伝が多数伝えられているが、この論文では、「おくりびと」をまず例にあげて、「九相図」、「腐らない死体」としては、「往生要集」、「拾遺往生伝」、「後拾遺往生伝」等の数々の「往生」と「死体」の関係を紐解いていく。この他、「源氏物語」、「今昔物語集」等も引用されている。
黒田先生の「武氏祠画象石の基礎的研究三」はこれだけで、単行本の分量がある。なんと合計112頁が図像を含めて占領されている。
私もこの京都語文に論文を掲載して欲しくて、何度か応募したが、総てボツ、審査の黒田先生が「君、この論文の頁数、滅茶苦茶だよ。」とボツの理由を述べられたが、やはり業績がある人は、これだけの論文を発表することが出来るのだと思った。
内容的には、ニラン論文による武氏祠画像石擬刻説への反論である。但し、私は、いきなり、ニラン女史への憤りを文章に書くよりも、淡々と事例を挙げて、総ての画像がこの遺跡に存在する必然性を証明しておいてから、補註、あるは、結語で、ニラン論文についての先生の見解を述べた方が、論文の品格が更に上がる思う。
この他、上野先生の源氏物語の論文等、面白い読み物が満載である。
国文学会は、会員数が不足して困っているので、佛教大学国文学会の会員になって欲しいものである。
申込み先
〒603-8301
京都市北区紫野北花ノ坊町96
佛教大学 三谷 憲正研究室内
電話:075-491-2141(代表)
毎回、美麗な表紙で日本の大学単独の国文学会の機関誌としては、最も贅沢な装幀であると思う。
印刷は、身に覚えがある図書印刷同朋舎。
残念ながら学会はお休みしてしまったが、今回は、中世特集ということで、このブログにも紹介した兵藤先生や黒田彰先生の講演記録や論文が多数掲載されている。
私が今回、最も興味を持ったのは、「腐敗する死体」という論文で、田中貴子さんが書かれたもの。
「日本往生極楽記」等の往生伝が多数伝えられているが、この論文では、「おくりびと」をまず例にあげて、「九相図」、「腐らない死体」としては、「往生要集」、「拾遺往生伝」、「後拾遺往生伝」等の数々の「往生」と「死体」の関係を紐解いていく。この他、「源氏物語」、「今昔物語集」等も引用されている。
黒田先生の「武氏祠画象石の基礎的研究三」はこれだけで、単行本の分量がある。なんと合計112頁が図像を含めて占領されている。
私もこの京都語文に論文を掲載して欲しくて、何度か応募したが、総てボツ、審査の黒田先生が「君、この論文の頁数、滅茶苦茶だよ。」とボツの理由を述べられたが、やはり業績がある人は、これだけの論文を発表することが出来るのだと思った。
内容的には、ニラン論文による武氏祠画像石擬刻説への反論である。但し、私は、いきなり、ニラン女史への憤りを文章に書くよりも、淡々と事例を挙げて、総ての画像がこの遺跡に存在する必然性を証明しておいてから、補註、あるは、結語で、ニラン論文についての先生の見解を述べた方が、論文の品格が更に上がる思う。
この他、上野先生の源氏物語の論文等、面白い読み物が満載である。
国文学会は、会員数が不足して困っているので、佛教大学国文学会の会員になって欲しいものである。
申込み先
〒603-8301
京都市北区紫野北花ノ坊町96
佛教大学 三谷 憲正研究室内
電話:075-491-2141(代表)
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